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君の足音

*君の足音*



強く唇を噛んで

震える手を押さえて

温かな信頼に

柔らかな拒絶を返した


繋がれた手を

そっと抜き解くように




背に歩み寄り声をかけ

振り向いた君と笑い合い

穏やかに過ぎる日々に

いつしか君から歩み寄る

軽快な足音が響き始めて


視界から背が消え

君の表情が眼前に広がって


溢れ出した展望の熱

温度の無い不安

相反する想いがせめぎ合い

全身を駆け巡る鋭い痛み




逃げ去るように僕は

君から遠く離れた




風の音のみが響く

枯色の草原に

一人腰を下ろして

君の居た街を想う


温かな眼差しを

朗らかな声を

優しい心を

目を伏せて

懺悔とともに描いて




突如横から握られた腕に

慌てて目を開ける




温かな眼差し

朗らかな声

優しい心


いつの間にか横にいた君から伸ばされた手を

もう一度解くことは

可能だけれど出来なくて


出来ないと気付いた時には

不可能になっていた




ごめんなさい




震える手を押さえて

ゆっくりと口を開くと

温かな信頼に

ぎこちない信頼を返す


掴まれた腕をそのままに

自由な腕の

その先にある利き手で




ありがとう




君の手を

握りながら

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