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想い唄
愛し愛され夢物語
されど願いは夢になく
狂おしいほどに請うる想い
紅に燃え上がる
愛せぬままに浮世草紙
旅続けしは粋狂か
音もなく沈みゆく
深い深い泥の沼
水面に放たれた小石
生み出されし波紋は
忽ち平静を取り戻し
ああ
過ぎ去りし情は何物か
余韻は遠く
歪に脈打つ心音の調べ
はばたく鳥に目を伏せて
軽い利き足先導に
もう一方の重い歩を
交互に目指す屋根の下
重なる想いはどこへゆく
錆びた扉にかけし手は
夏日に震い
息遣いの距離に温もりと
優しい笑みの針が刺す
泣くは痛みか喜びか…




