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 玲子れいこは名古屋に住む大学生だ。いつもなら名古屋の実家にいる。だが、2025年の夏休みは違う。大阪にある母形の祖父母の家で過ごしている。理由は2025年、大阪で開催されている大阪・関西万博にある。玲子は年間パスを使ってゴールデンウィークや長い夏休みに通ってみようと思っている。そのたび、大阪の母方の祖父母の家に行っている。祖父母は大阪・関西万博には興味がないようだが、玲子はとても興味がある。万博は一生に一度のものだし、日本で開催されるなんてあまりないから、楽しみにしている。


 玲子は大阪メトロ中央線に乗っている。中央線は今日も混雑していた。そのほとんどが、夢洲駅で降りる人々だ。彼らの目当ては、大阪・関西万博だ。その多くは、ミャクミャクのグッズを身に着けている。玲子もまたそうだ。ゴールデンウィークにオフィシャルショップで買った。


 終点の夢洲駅に着くと、多くの人々が降りた。まるで都会のようだが、ここは大阪の果てにある夢洲だ。ここで大阪・関西万博が行われているのだ。


「今日も行こか」


 玲子は東ゲートに向かって歩いていた。今日も多くの人が並んでいる。とても多くの人がいる。玲子は東ゲート10時入場だ。今年の万博は入場が時間ごとに分かれていて、とても大変だ。だが、徐々にわかってきた。それに、予約のパビリオンがあって、とても予約が取りにくかった。だけど、取れたものもあった。


「さて、行こか」


 玲子は手荷物検査を済ませ、万博会場に向かった。夏休み、万博は多くの人で賑わっている。予約パビリオンがなかなか取れなくて、大変だという声もある。彼らを見ていると、かわいそうに見えてくる。だが、自分には何もできない。


「今日はここや」


 玲子はコモンズAに向かっていた。ここには多くの国のブースが集まっている。知っている国や知らなかった国がたくさんある。とても魅力的だな。


 と、玲子はある男を見つけた。その男は、昨日も自分と同じパビリオンに並んでいた。どういう偶然だろうか?


「あれっ、この人、今日もおったな」


 玲子は勇気をもって話しかけようと思った。ちょっとこわそな人だけど、この人となら仲良くなれそうだな。


「すいません」


 その声に気付いて、男は振り向いた。男は大学生のようだ。


「はい?」


 男は首をかしげた。初めて会う人だな。誰だろう。


「昨日も会いませんでした?」

「はい」


 確かにそうだ。昨日もこの顔を見かけた。多くの人が来ている万博だけど、まさか昨日と同じ人と巡り会えるとは、なんという偶然だろうか?


「わたくし、東京の大学生でして、武夫と言います。夏休みを利用してきているんです。なかなか予約、取れませんよね。特に、ガスパビリオン行きたいと思ってるんですけど、なかなか取れないんですよ」


 ガスパビリオンとは、『ガスパビリオン おばけワンダーランド』の事だ。XR体験のできるパビリオンで、XR機器を付けた人がみんなおばけになって見える。そして、欲しい物をもらったり、悪者を退治したりするそうだ。かなり人気のパビリオンだ。自分はなんとか行けたけれど、この人は予約が取れなくて大変なんだな。


「私、行きましたよ! 本当におばけになれるんですよ!」


 玲子はその時の興奮が忘れられない。XR機器を付けると、本当に自分がおばけになってしまうのだ。その時はびっくりしたけれど、敵が現れた時はもっと驚いたな。


「そやったん? 体験したいわー」

「でしょ?」

「うん」


 コモンズAを後にした2人は、一緒にインドネシア館に向かう事にした。2人とも、そのパビリオンに行くのは初めてだ。どんなパビリオンだろう。わからないな。


 数十分後、ようやく入れた。2人とも楽しみだ。中はどうなっているんだろうか?


「やっと入れた! さて、行こう」


 入るとそこはジャングルで、その中にインドネシアの動物の模型が飾られている。どれもこれも素晴らしいな。


「すごーい!」


 2人とも感動していた。今日会ったばかりだと思えないほど意気投合している。どうしてだろう。万博には、こんな力があるんだろうか? 全くわからないな。


 出てきた2人は、すっかり意気投合していた。まるで恋人のようだ。


「次はこれに行こう!」

「うん!」


 次に向かったのは、インド館だ。インドはカレーで有名だが、中はどうなっているんだろうか? ここにも多くの人が並んでいる。


「これも面白そう!」

「そうだね!」


 20分ぐらい並んで、ようやく中に入れた。中には多くの人がいる。そして、数多くの展示物を見ている。こんな館内なのか。とても素晴らしいな。


 と、武夫はあるものを見つけた。鉄道模型だ。これは今、走っているのか、それともこれから走る予定のものだろうか? とても魅力的だな。


「これもすごい!」

「本当だ!」


 その後も2人は、様々なパビリオンを巡った。今日は2人で巡るのだから、予約なしのパビリオンばかりを巡ろう。どのパビリオンも素晴らしいが、メジャーなパビリオンはなかなか入れない。特にアメリカ館はなかなか入れないな。


 歩いているうちに、夜9時になった。そろそろ閉園が迫ってきた。そろそろ帰ろう。そして、また明日にしよう。


「また行こうね!」

「うん!」


 2人は会場を後にした。明日もまた楽しもう。そして、たくさん巡ろう。




 2人は今日も万博会場にやって来た。今日も暑い日が続いている。そして、今日も多くの人が来ている。毎日大盛況だ。予約はなかなか取れなくて大変だろうな。


「今日はどこ行くの?」

「コモンズを中心に行こうかなと」


 武夫はコモンズに行った事があまりなかった。最初は以前から予約していたパビリオンが中心で、昨日から予約のいらないパビリオンを巡るようになった。今日はコモンズを中心に行ってみようと思っている。知らなかった国をいろいろ見たいと思って。


「本当?」

「うん」


 2人はコモンズBに入った。ここにも様々な国がある。知っている国もあれば、初めて知った国もある。どの国もとても興味深いな。


「これ面白い!」

「これもいいね!」

「うん!」


 2人とも、様々な国のブースに興奮していた。万博って、様々な国が1つに慣れる採点なんだなと改めて認識した。そして、様々な国の文化を知る事ができて、世界が密接に感じられる。ここに来てよかったなと思える。


「こっちもいい!」

「ほんとだ!」


 コモンズBから出てきた2人は、とても興奮していた。今日はまだまだ巡れていないのに、もう興奮している。この後、どんな興奮が待っているんだろうか? わからないな。


「どうしよう。行きたいとこがいっぱい!」

「そうだね」

「どうしよう」


 2人とも迷っていた。企業パビリオンは予約制ばかりで、なかなか入れない。玲子はいくつか行けたのに、武夫は全く行けていない。かわいそうだな。


「これも行ってみようよ!」

「うん!」


 そして、また夜になり、閉園の時間になった。だけど、また明日も続いてくだろう。今日もとても楽しかったな。


「今日も楽しかったね!」


 そしてまた1日が過ぎていく。毎日が夢のような日々だ。だが、それも9月下旬までだ。その頃になると、また大学に戻らなければならない。だが、2人は全くそれを考えていなかった。

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