表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

主人公を含め登場人物が「俺は『亜人』を差別しない」の類の台詞はどこから目線での発言でしょうか。また、『亜人』と言われて疑問も無く受け入れる側は自らの存在についてどう思っているのか。ふと想ったと云う話。

作者: kasizuki.s.y

 分り難いかもしれませんが。


「あなたは『ヒト』ですか?」

「いいえ。私は『亜人』です」


 この会話に違和感がありますか?


 異世界作品で、

 自らを「ヒト」と自称する存在。

 そのヒトが自らの種族と違う生命体、例を云うなら、

 エルフ、ドワーフを始め、大雑把に色々まとめて「獣人」など、(以下省略で)


 総称して「亜人」などと呼びますが。


 これって、人間側がヒトでは無い種族を呼ぶ時に使う言葉ですよね?


 侮蔑の意で使うか、分類上の都合で使うかは、取り敢えずは置いて於くとして。

 少なくともヒト主観の言葉です。


 タイトルに有る様に、登場人物が天然、無自覚に他種族を「亜人」と呼ぶ。

 昔、流行った政治的に正しいかどうかはともかく。

 そう口に出る登場人物は本当に他種族を同格扱いする配慮をしているのでしょうか。


「〜してやっている」

 に類する文は、相手を同格とする、とは読み取れません。


 筆者からすると、

 こんな言葉を天然、無自覚だとしても、口に出す主人公を含め登場人物の、使い方がどう云う考え方によるものであれ。

 そう云う「意識」が在るかと疑って、上っ面の言葉に聞こえてしまう。

 言葉が割引後価格になってしまう。


 度量が大きい「大人」なら聞き流すのでしょうが。


 更に「亜人」に括られる側は、どうしてすんなり受け入れているのか。不思議。


 とある御大SF作家の方(故人)が、

 人間が自らの種族を生物分類上「霊長類」と名付けるとは思い上がりも甚だしい。(意訳)

 とエッセイに書き記しておられます。


 一例として以下、

 おなじみのエルフ。

 設定としてテンプレートに、自身が格上の存在だと云う思想信条である差別主義。所謂「高慢ちき」ならば、

 自身は「エルフ」、以外の存在を「亜エルフ」など呼ぶ様なもの。

「ハーフエルフ」はエルフ系統でありながらの蔑称で流通しています。


 一部の人間にはご褒美だとかは放って置きましょう。


 獣人側からすれば、

 毛の少ない「猿」が何を偉そうに抜かしているんだか。

 となるのではないでしょうか。


 そう云や、かの有名な「類人猿種が未来の地球を支配している」映画ではホモサピ種現世人類を「裸の猿」なんて区別してましたが。TV版のほうだっけ?


 考えてみると「獣人」の語も括りが大雑把だし、爬虫類系も含めて良いのか。「獣」の語は蔑称とも捉えられるし。どうしたものか。


 自らを「亜人」と呼称する存在。

 差別用語的意味は考えたことは無いにしても自分から言いますかね。

 それとも長年の洗脳、もとい思想教育で植え付けられているのか。


 あれ?

 多くの作品で獣人種がヒトをヒトと認識していますが、類猿人とは認識してないですな。

「猿人」系獣人も同類扱いしていない。


 完全に別種扱い。

 その異世界は、ヒト種はヒト種。

 きっと、埃から創造主に似せて造られたのでしょう。


 確かに、多くの異世界作品は創造主論ですがね。

 進化論を常識としている異世界はまだ見当たらないですね。

 創造主が普通(?)に見て感じる存在なのが当たり前です。


 そんな異世界で進化論でも唱えれば

 頭がおかしいんじゃと言われても仕方がない。

 天使の側に立つ人々が喜びそうな理想の世界だ。


 異世界作品の中で多種族が存在するのなら、

 ヒト種がヒト主観で世界を見るのなら、他種族が他種族主観で見るのも道理。


 今、これを読んでいる方々、あなたが日本人で(政治的配慮として日本人でないことも考えられるので、その場合は都合に合わせてどうぞ)何処かの外国在中だとする。

「あなたは○○○人ですか?」

 の問いに、

「私は日本人です」

 と答える事はあっても、

「私は亜○○○人」

 だと答えますか?


そこら辺をしっかり考えている作家の方々。これからも頑張ってください。

応援しています。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ