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船に乗ってみた


弟はいまだに実家に帰って来て寝泊まりをしている様だったけれど、もしかしたら武器や防具をパーティー全員分整えるのに苦労して節約のために転移魔法を使ってわざわざ帰って来ているのかもしれない。


考えてみたら私もゲームをしていた時は序盤は宿屋代の節約のためにそうしていた事もあった。

と言う事は、弟はもう既に転移魔法を覚える位まではレベルUPしていると言う事か、だとしたら妖精の道も開通しているかも知れないな。


そう考えていたが、もしそうだとしてもわざわざ弟の後を追いかける様なまねをする事も無いだろうと考え直し、当初の予定通り船に乗る事にした。



神殿のある大陸迄は船旅で10日程掛かる予定で料金も1000Gとやはりかなりお高い渡航代金だった。


船では食事も出ると言う話だったけれど私はもしもの保険の為にパンや果物などを買って収納していった。

収納しておく分には腐る事も無いし小腹対策にもなるだろうと考えていた。


何しろ10日間も海の上に閉じ込められる事になるのだから何かあった時の事を考えておくのは当然だろう。

それに10日と言うのはあくまでも予定であって天候等によってはそれ以上かかる事も多いらしいので備えあれば患いなしと言う事だ。


船では一応毛布を貸し出され船底にある大部屋で毛布に包まり寝て過ごす事もできたが、私には男達の体臭溢れるその空間は息苦しいだけだった。

なので船の上の船員の邪魔にならない所を陣取りその場で景色を眺めたり筋トレに勤しんだ。


釣り道具があれば釣りなどもしてみたかったが船の上は乗組員たちが動き回り意外にそう言う雰囲気ではなかった。


大きな帆が掛かった船ではあったけれど乗組員の手漕ぎという訳でも無く船は進み、動力が何かまでは私には分からなかったが、帆に当たる風力だけでは考えられない結構な速さで海の上を移動していた。


そして私は闇の衣のお陰かあまり注目される事も無く、船上でかなり快適に過ごせたのでこのまま晴天が続くのを願っていた。



しかしそう願った事が何かのフラグになったのか船の周りで魔物を見る事が増えだした。

船員たちが弓や槍や魔法で魔物を討伐する姿を見て私も密かに魔物の討伐を手伝う事にした。


盗賊のスキルで魔物を感知できたので船員たちが見つけるよりも早く魔物をグリンガムのムチで攻撃していたのだが、凄い事に海の中の魔物にも難なく攻撃ができた。

そしてもっと驚いた事に、海の中で仕留めた筈なのにドロップ品は船の上に現れた。


その様子はまるで海の中から船上へ誰かが投げ入れる様だったけれど、何故海に沈んで行かないのかを考えるのは止めておいた。


この世界の常識にいちいち驚く事も無い、ゲームの中では魔物を倒せば必ずドロップ品とお金が手に入るのは当然の事なのだからそれが現実となればこうなるのだろう。


それよりも私の今のレベルで普通に大王イカも難なくソロで倒せることが寧ろ一番の驚きだった。

船員たちが姿無き大王イカの討伐者に慄いていたのでドロップ品は素早く拾う。


やっぱり能力の実のドーピング結果とグリンガムのムチの性能が凄いのだと実感したが、気づかれると厄介なのでそれからは少し大人しめに控えめに魔物のを討伐をした。


『複製』と言うスキルはとても素晴らしいものなのだと今更ながら実感し、これからはこのスキルをどう活用していくかも課題になるかも知れないと思っていた。


そして気が付けば能力の実も一日5個も複製できるようになった事だし、やはりこのまままずはステータスをカンストさせるのが最重要だろうと考えていたのだった。


リオン

盗賊

レベル  17

HP    91

MP    76

力    127

素早さ  98

体力   49

賢さ   44

運の良さ 182

固定スキル 鑑定 複製


装備 闇の衣 ドラゴンブーツ ドラゴンローブ 復活の指輪 グリンガムのムチ


現在の手持ちの金額 602G


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