やり過ぎてみた
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結局魔法の熟練度上げは見送る事にして第三エリアへと進んでいた。
第三エリアの最深部から抜けた先にある山脈の麓と平原には多くのドラゴン種が生息していると聞きつけ、ドラゴンの肉が食べたくなった私は我慢できずに先を急ぐ事にしたのだ。
なんとかサウルスのステーキとかなんとかドラゴンのすき焼き、そしてその調理した肉をご飯に乗せたプテラノ丼ならぬドラゴン丼を想像し思い浮かべるだけで私の行く手を阻むものは無かった。
美味しいと分かっている物は是が非でも食べたい。
ましてやこの異世界でなくては食べられない物なら尚更に食べたい。
基本の調味料に香辛料に野菜、飯盒に鉄板にまな板に包丁等の道具もすでに用意てある。
さあ来いドラゴン!
今の私では倒すのは無理だろうが、私にはルリとシオンが居る。
「食べたいよねドラゴン。私は絶対食べたい」とルリとシオンに持ち掛けると、二人も即座に頷いてくれたのですでにもう手に入ったも同然、後は生息地に辿り着くだけなのだ。
待ってろよドラゴン!!
それに黒魔導士のジョブレベルがいよいよ10になった事もあり、白魔導士にジョブチェンジし使える魔法も増やしておこうと考えてもいた。
白魔法はケアル・エアロ・プロテス・ケアルラ・ヘイスト・エアロダ・エスナ・ケアルダ・レイズ・リフレク・エアロガ・ケアルガ・アレイズ・トルネド・ホーリーとその殆どが回復系や強化系の魔法なので、戦闘の合間や休憩時に回数をこなし熟練度を上げようと思っている。
どうせ熟練度MAXにするなら一度に纏めて一気にした方が後が楽かなとも思っていた。
そうしてはっきりとした目的があって進んでいると、少々エリア内が難解だろうと敵が強くなっていようとあまり関係なく気が付くとエリアボスの間へと辿り着いていた。
そしてここのエリアボスは『ビックキラーベア』と言う大きさは優に私の2倍は超える見るからに凶暴そうな熊だった。
それから上ヒレ肉と極上霜降り肉をドロップすると知り、ドラゴンの肉を手に入れたらここで魔法の熟練度を上げる事を即座に決めていた。
前世でも数えるほどしか食べた事の無い高級肉がいつでも食べたい時に食べたいだけ食べられる幸せを思うだけで満足だったが、それを売ったらと考えると顔のニヤケが抑えられなかった。
このエリアではここへ辿り着くまでに牛肉系をドロップする魔物も居て、この森林ダンジョンは本当に肉ダンジョンだったとつくづくと思いながらビックキラーベアを倒した。
そうして山脈方面へと抜ける出入口まで戻り、私達はダンジョンを抜けるとそこはまるで原始の時代の様だった。
山脈の手前には密林も広がり、その密林までの間に平原があった。
目の前にはあのマンモスに草食で有名な巨大な恐竜に上空を飛び回る狂暴そうな恐竜と、数多くの多種多様な恐竜と言うかドラゴンがいつか図鑑で見た恐竜の世界の様に広がっていたのだ。
私はその想像以上の雄大で壮大な光景に呆気に取られていた。
「ひゃほ~っ、地上の奴らは俺に任せろ」
「それでは私はあの飛び回っている奴らですね」
ルリとシオンはそう言うと音速かと思う様な速さで駆け出し、目の前のドラゴンたちを瞬殺している。
ルリは多分魔法で、そしてシオンは剣技で。
いやいやいや、取り合えず私達が食べる分だけで良いんだよ。
それこそ私は1匹か2匹倒せればと考えていただけだよ。
そう捻話を試みるが彼等には聞こえているのかいないのか、既に彼方此方にドロップの山ができている。
今までただ私に付き従い大人しくしていた鬱憤でも溜まっていたのか、それともドラゴンの肉が美味しいと聞いて私と同じくはしゃぎ過ぎているのか、何にしてもまだまだ止める気は無いらしい。
仕方なく私は目の前に転がるドロップ品の数々をインベントリに収納していく。
「ちょっと待ってよ。これ集めるのだけでも大変なんだよ。こんなにどうするんだよ~」
ルリとシオンが倒した魔物は私が倒したときと同じように消えるのに、なぜかドロップ品は私のインベントリに自動収納されない。
経験値を私に入れない設定にしたからか?
何故? どうして?
「面倒だから自動収納機能を付けてよ!!」
彼方此方に次々と増えて行くドロップ品を確認しながら私は願う様に叫んでいた。
名前 アリサ
ジョブ 白魔導士2
レベル 17
HP 189
MP 165(+25)
力 119
素早さ 122
体力 117
魔力 127(+10)
運の良さ 31
固定スキル 鑑定 複製




