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優先する事にした


この大陸には今のところ国は一つしかない。

半分は森林で険しい山に仕切られて東側の細長い平原で街を発展させるイベントが進行中で、西側はかなり広い発掘中の遺跡が広がり王都もそちら側にあった。


発掘中の遺跡の地下にはダンジョンもあって、そこには人間語を喋る唯一のスライムが居て道案内をしていた。


喋る魔物が誕生した瞬間だった。

魔王やイベントボスなどには確かにセリフがあったりしたが、その辺に居る一魔物が喋るとは考えてもいなかったのでこの時は結構驚いた。


もっともスライム人気が高かったので、そのスライムが喋ったとなるとその人気は忽ちに凄い物になり実際私もスライムにかなりの愛着を持ったのは確かだった。


今では冒険初心者が最初に戦う魔物と言われた水色スライムが、アイテムボックスの代わりをしたり浄化槽や焼却場の代わりをしたり実は最強だったりと進化していて、やはりみんなスライムの事大好きなのだなと思ったりもしている。


この後このシリーズに魔物を仲間にできる仕様の物もできるが、私は勝手にあれがテイマーの始まりだと思っている。

そう言えばこの次だったかの作品で初めてやられイベントを体験する事になる。


イベントボスにやられないとストーリーが進まないと言う仕様なのだが、倒す事も可能かと考えてレベルを上げまくり薬草を持てるだけ持って何度も挑み、子供達まで巻き込み苦労して漸く倒し喜んだ瞬間に『復活した』の表記を見た時の絶望もまた良い思い出だ。


話が逸れたがこの遺跡も、最下層に突然現れた強い魔物の影響で発掘が進まないから討伐してくれと言うイベントだった。

やはり別に王様に会って受注する事をしなくてもイベントが進んだので、私は変わらずにサクサクっと討伐してイベント終了。


勿論ここでしか手に入れられないアイテムも手に入れ、ここにしかいな魔物とも戦い私的に満足してマップ埋めも終わらせる。


そしてもう一度街の発展具合を確認するとなんと街がすっかりと出来上がっていた。

そこは冒険者の為の街の様で、武器防具屋も多くあったが居酒屋やバーだけでなく、キャバレーや娼館の様な所もあり娯楽場もあった。


私は初めにこの街の発展を持ちかけて来た今は長となった老人から無事宝玉を手に入れ、港を作る様にと交渉して私の船の引受先を決めた。

それから商人に丸薬のレシピと溜め込んでいた丸薬を売り払いここでの用事を終わらせた。


そうして私は船と一度合流し、密林の島へと送って貰ってからこれからは定期連絡船としての活躍を望むと言って船と別れた。

少なくとも彼らがもう海賊に戻る事は無いだろうと確信して私は船を手放した。


この密林の大陸には密林の傍に隠された様な町が一つだけあって、代々大事に守られている祠に宝玉が収められている。


この宝玉が最後の一つなのだが、残りの六つを揃えていないと貰えないと言うただ面倒くさいだけのイベントだけど、既に揃え終わった私には何の問題も無い。


そして無事七つの宝玉を揃え、私は今このまま宝玉をアイテムとして持ったままにするか、気球の様な乗り物を手に入れるかの二択の選択に迫られていた。


ぶっちゃけこうなってみるとこの世界の中央に位置する船では行けない魔王の住む大陸や、臍の様に虫食いになっている場所などのマップも埋めたい欲求はある。


かと言って、私は勇者では無いし魔王を討伐する気もまったく無い。

となると、魔王討伐の為に魔王の住む大陸に上陸するための気球は勇者に残して置かなくてはならないだろう。


でもできる事なら気球も欲しいかも。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・


・・・


暫く葛藤した後で選択は保留にして貰い、私は予定通り密林での職業レベルを上げるのを優先する事にしたのだった。



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