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船を手に入れてみた


リオン

盗賊

レベル  42

HP    999

MP    999

力    999

素早さ  999

体力   999

賢さ   999

運の良さ 999

固定スキル 鑑定 複製


気が付けばステータスをカンストさせていた。

ステータスがカンストした時点でもう既にレベルを上げる意味などまったく無い気もするが、こうして確認するとレベルがカンストされていないのが妙に気になって仕方ない。


そう思い始めると、こうなったら全職業レベルカンストを目指すかと言う気になって来る。

そう考えたらなるべく経験値の豊富な魔物が現れる場所を探し口笛を吹き続けるのが有効なのだが、どこが良いだろうと思い悩み密林の島を思い出す。


かなりの強敵が現れる上にハグレでメタルなスライムがハグレな筈なのに何故か複数で出て来ると言う穴場を思い出した。

確かあの島は自分の船を手に入れてからこの世界の隅々まで探索して行ける大陸に近い島だった筈。


それに勇者関連のイベントも定期便が出ていない場所が多いから、現時点ではどうしたって船を手に入れるのが最優先となるだろう。


確かこのゲームでは船を手に入れるためのイベントはまだ無かった筈だったと思うけれど、この辺の記憶は何だかあれこれのシリーズがごっちゃになっていて確かではない。

取り敢えず造船所もあった港街に行って聞いてみる事にした。


結果から言えば船は手に入れられるけれど、かなりのお金が掛かるうえに船の操縦はどうするんだと聞かれ頭を悩ませた。

ゲームでは船を手に入れればすぐに航海に出られたので、そんな細かい事まで考えてはいなかった・・・・・・。


てっきりそんな所もゲームの世界と言う事で勝手にどうにかなるものだと思っていた。

勇者じゃないから無理なのか・・・?


ガックリと肩を落とした私に造船所の職員が言った。

「海賊でも討伐して従わせてはどうだ。この先の岬にアジトがあるから退治してくれれば助かる」

まったく期待していないと言う雰囲気で豪快に笑いながら言うその様子に、私はなるほどと頷いていた。


きっとこれはこのゲームのストーリーにはまったく関係ない事なのだろうが、何となく私に用意されたイベントのように感じ心が躍った。


実際このゲームシリーズの中で船を手に入れるイベントは幾つかあり、その中に幽霊船イベントはあったが海賊イベントは無かったと思う。

シリーズもXを超えると正直言って記憶があいまいでごちゃごちゃになっている所もあるが、多分そうだった筈。


何にしても海賊討伐して船が手に入り、そしてこの世界を好きな様に航海できると言うならやるしかない。

私は意気揚々と岬のアジトに向かい、サクサクっと海賊たちを討伐し船を手に入れた。


そして何故か私は海賊達に頭領となれと迫られていた。

私はただ船を私の望む場所まで動かしてくれさえすれば良いのだとお願いしたのだが、そのためには私が海賊たちの頭領になるしかないと言われそれだけはきっぱりと断った。


だいたい私にそんな事が可能なら、こうしてソロで冒険などしていないと言う話だ。

結局妥協案としてこの船は私の物として海賊たちを乗組員として雇う事になった。

海賊たちも実は海賊業から足を洗いたがっていた様で、この世界を広く冒険できるのは嬉しいらしい。

少なくとも私がこの船を必要とする間は海賊業を廃業し、真面目に乗組員として勤めると約束してくれた。


こうして私は船を手に入れたは良いが船主となり、船長と航海士含め乗組員7人を養わなくてはならなくなった。

絶対に海賊王にはならないけれど、船を維持する為にもこれからどうするよ私って感じ。



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