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行列に並んでみた


神殿に到着してみるとまずその大きさに驚いた。

お城並みの広さと豪華な様子にやはり宗教団体と言うのは儲かるのだとそう思うしかなかった。


作りはやたら太くて大きな石造りの柱が目立ちまるでローマ時代の神殿そのままの様だった。

そして当然の様に宿屋や商店に冒険者の館などもあり、まるでここは冒険者の為にあるかの様だった。


もっとも転職の為ではなく参拝の為にわざわざ比較的強い魔物の出るこんな山奥にまで来るとなると、それはもうかなり冒険者としても優秀で敬虔な信者と言う事だろう。


私はここへ来るまでに予定通りレベルも20になり、盗賊が覚えるスキルもすべて覚えているので早速転職する事にした。


例え転職してステータスが変わったとしても覚えたスキルや魔法はそのまま使えるので、転職すればするほど有利そうに思えるが実はそうでも無かったりする。


スキルにしても魔法にしても今の様に多種多様な様相は無く、覚えれば使えるちょっと便利な能力と言った感じ。しかし職業の差別化の為に考えられた能力だろうから当時にしては画期的だった。

そして結局の所最終的に自分が選ぶ職業にもよるが、普段使うスキルや魔法なんて結構限られたりして、ただのコンプ癖を満足させるためのツールでしかないと思っている。


そう私は今だに攻撃に頭を使ったり防御したり回避したりと言う複雑なコントローラー捌きを苦手にする殆ど脳筋寄りのプレイヤーなのだ。

力技で押し切る攻撃しかできないと言った方が正しいかもしれない。


なので武器や防具を一周目で苦労して作り上げまたは手に入れ、周回時にそれを引き継ぎ無双できるゲームが好きだったりする。


そう思うと早い内に能力の実でステータスドーピングし、複製スキルを使ってかなりレアな武器や防具を手に入れられた事は私のプレイスタイルに合っているとも言えた。


と言う事で、早速転職する事にしたが今は商人に転職するか遊び人にするかで迷っていた。

ゲームだったら転職前にセーブして、不味かったらやり直せば良いだけだったけれど現実にはそんな機能は存在しない。


商人も遊び人も盗賊同様レベルが上がり易く覚えるスキルも少ないので早めに終わらせておきたいのだが、今の基礎ステータスで遊び人で大丈夫かと言う所だった。


遊び人の『口笛』はレベル上げの為に是非にでも早めに欲しい。

しかし私は何と言っても未だに仲間もいないソロプレイ。

実のところ大丈夫だと言う思いはあるのだけれど、やり直せないと言う思いが二の足を踏ませていた。


でもそうか、考えてみたら今は能力の実を一日5個複製できるようになったので、無理そうだったらこの神殿の宿屋にでも籠って基礎ステータス上げに勤しみ、ステータスカンストさせてから始めても良いのか。


ふとそんな考えが浮かんできた。


そうだった、私は別に何の使命も持たないただのお気楽気ままな冒険者だったのだ。

焦る事も急ぐ事も無いのだと思うと一気に気が楽になったので『遊び人』に転職する事にした。


そう、この世界に転生してから私は今まで遊びらしい遊びなんてした事が無い、だから例えば少しの間ダラダラしても許されるだろう。

初めての転職に少しばかり戸惑っていたけれど職業をコンプすると決めたのだ。


私はそんな事を考えながら転職をさせてくれると言う神官の前にできた行列に並ぶのだった。


リオン

盗賊

レベル  20

HP    111

MP    85

力    134

素早さ  108

体力   54

賢さ   49

運の良さ 193

固定スキル 鑑定 複製


装備 闇の衣 ドラゴンブーツ ドラゴンローブ 復活の指輪 グリンガムのムチ


現在の手持ちの金額 1322G



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