8話
遅くなってすみません
できれば今月中にもう1話投稿しようと思っています
「できたよ〜」
楓がシチューの入った鍋を持ってリビングに来た
そこにいた二人は何か話していた様で僕の顔を見てニヤニヤしている
「何?杏果さん??」
「な〜にも」
「??」
楓は首を傾げ恵の方を見た
「それはね、楓ちゃんが可愛いって話してたの」
「か、可愛い//・・ぼ、僕は男なんだから」
「そういうところが可愛いんだから」
「本当にね〜、髪も整えたらもっと可愛いのに」
「も、もうからかってないで食べるよ」
楓が話を変えると杏果と恵は見合って笑った
「「ふふ」」
楓の顔は赤いままだ、それを誤魔化そうと
「それじゃあ食べるよ、いただきます」
それに続いて
「「いただきます」」
恵は楓の作ったシチューを口に入れた
「!!美味しい!美味しいよ!楓ちゃん!」
「うんうん、楓ちゃんのご飯は美味しいな」
二人から褒められて、あまり褒められる事に慣れていない楓は
「//あ、ありがとう」
それから、夕飯を食べながら恵が楓と話すようになったきっかけや学校での楓のことを話した
「楓ちゃんネコ昔っから好きだったものね〜」
「本当に可愛かったんです!、表情が前髪で隠れてたけどその隙間から見えるネコに微笑みかける表情がもう可愛くて可愛くて」
「楓ちゃんは昔っから姉さんと瓜二つで顔は綺麗で美人顔だけど楓ちゃんは恥ずかしがり屋だからすぐ顔を真っ赤にしちゃうからそこがギャップ萌えっていうの?もう可愛いのよ、昔だと今みたいに髪の毛で隠してないし」
「いいなぁ〜私も楓ちゃんの素顔ちゃんと見て見たいなぁ〜」
「私も見たいわぁ〜」
そう二人は言って楓をチラチラ見てくる
「か、片付けてくる!」
そそくさと逃げるように台所に行った楓
「さぁ、恵ちゃんもお風呂入って来な」
「はい、お風呂借りますね」
「いってらっしゃい」
恵はお風呂場に向かった
その背中を見て
「楓ちゃん、いい友達できてよかったね」
一方その頃楓は
「(二人して僕のことをからかって)」
ため息をしてるものの自分の中に何か温かいものがある事がわかる
「(友達か・・・)」
楓は性格上友達は少なかったがそれでも話す友達はいた、しかし、親を亡くしてからは周りを拒絶するかのように塞ぎ込み誰とも話さなくなり、そして杏果のところに来るため引っ越してしまった
だから、楓に友達という存在はいなかった
「(高校生になって初めてできた友達悪くない・かな)」
そんなこと思いながらリビングに戻って行った
リビングに戻ると杏果さんしかいなかったのを見て
「あれ、恵ちゃんは??」
杏果に問いかけた
「お風呂に行ったよ」
「そっか」
「楓ちゃん」
不意に杏果が楓のことを読んだ
「ん?なんですか?」
「恵ちゃん、いい子だね」
「はい」
「私ね、心配だったんだよ、姉さんたちを亡くして笑わなくちゃって」
「・・・」
「でも、最近楓ちゃんの笑顔が見れて安心したよ」
「・・・」
「恵ちゃん、大切にするんだよ」
「はい!」