結論! わけがわからない!
風の音。土の香り。
ふわふわの落ち葉に包まれた感触。
「お〜い。朝だよ〜!」
元気で明るい女の子の声。
……あれ? 僕、こんな声、アラームに設定してたっけ?
「もうちょっとだけ……」
ちょっとうるさいけど、まあいいか。
天国なら、二度寝も許される……はず。
「起っきろ〜!」
耳元で、アラーム音全開。
「うわああああ!」
さすがに飛び起きた。
目の前には――スタイル抜群の女の子。
ピンク色の長い三つ編みツインテール。
大きな瞳に、グラビアモデルみたいな体型。
フリル付きの服とロングブーツが妙に似合っている。
「も〜、ようやく起きた〜?」
女の子が口を尖らせた。
いや。そもそも――あなた、誰!?
「僕……ベランダから落ちたはずじゃ……」
自分の手で、恐る恐る体を触る。
ちゃんと、触れる。僕は、幽霊にはなってないみたいだ。でも……なんで?
「そっか〜、召喚したばかりだから記憶が曖昧なんだね〜」
女の子が、キャッキャと楽しそうに笑う。
……召喚? なにそれ?
腕を組み、考え込んでから、はっと思い出す。
「もしかして、あの白い扉のこと……?」
そうだ。僕は、落ちた時に、扉にパクッと飲み込まれたんだった。だんだん記憶が戻ってきたぞ……いや、戻ってきたのはいいけど、それはそれで、違う疑問が出てくる。
あれが、召喚……だとすると、僕は、今、どこにいて、誰と喋ってるんだ?
考えれば考えるほど、よくわからなくなってきた。
「じゃ、要点だけ話すね〜」
「はあ……」
女の子が片手に、大きな槍を持ち上げた。
まるで、それが当たり前みたいな顔で。
「ここは――シルベスタ王国!」
どや顔で胸を張る。
どやあ……じゃない!
「それ、どこなの!?」
「う〜んとね〜……地球上のどこかだよ!」
何なの!? そのアバウトな答えは……!
全然、疑問が解決しないよっ!
「……あなたは?」
「私は、女王の――ユイナ・バレッタ! よろしくう〜!」
ユイナが、笑顔でピースする。
え!? この国の女王様、ノリ軽すぎない!?
「よ、よろしくお願いします……」
結論! わけがわからない!
でも、体は勝手にお辞儀してしまう。
僕、こういうところ、律儀なんだよなあ……。




