4話 ついに冒険者になる
「踏み込みがあまいぞ。」そう言ってお父さんが俺の方へ走ってきた。俺はそれを見て受け流す体制をとった。
「やるじゃないか。だがまだまだだ。」お父さんは嬉しそうにそう言った。
お父さんは受け流す体制を崩すために足を狙ってきた。俺はそれに反応して一歩足を下げたがお父さんは俺の考えを読めるのかその下げたタイミングに合わせて攻撃してきた。俺は倒れたがそれを利用し後ろに下がった。そしてお父さんのスキを見つけそこに攻撃を仕掛けた。
「その手はわかってるぜ。」そう言いながら俺の爪を止めた。
「今日は、ここまでにしよう。」そういい俺にタオルを渡してくれた。
「ありがとうお父さん。」僕はそう言いながら汗を拭いた。
「お前がもっと強くなったらアレを譲ってもいいかもな…」お父さんがそうつぶやいていた。
「アレってなんですか?」俺はお父さんに尋ねた。
「いいやなんでもない。お前もそろそろ冒険者になっていいんじゃないか。」そうお父さんが言った。
「本当ですか?本当に冒険者になっても。」俺は興奮した声でお父さんに聞いた。
「ああもちろん今のお前は冒険者になってもいいそれとも冒険者をもう諦めたのか?」お父さんそう俺の確認に答えた。俺はついに冒険者になれるようになったあの冒険者になると宣言した10歳の時から3年たった今冒険者になることを認められたのだ。
「でも本当に大丈夫なんですか?俺お父さんに15回に1回ぐらいしか攻撃を当てることができてませんが。」俺そう尋ねた。
「今のお前でも十分強いぞ俺と張り合えたので覚えているのは『剣聖』と『守護神』とあと数人ぐらいしかいなかったからな。」そう昔を思い出すかのように答えた。
「お父さんはその数人としかまともに戦ってないんですか?」
「ああ大体のやつは1回か2回の攻撃でやられちまうからな。」そう自信をもった声で言われた。
「じゃあ今の俺なら地上に余裕で行けるんですか?」
「多分だが今のお前で厳しいのは40階層ぐらいからじゃないか。」そうお父さんが答えた。
「それにお前まだ冒険者登録してないのになんで地上に行けると思ってるんだよ。」そうツッコミを入れるように俺にいってきた。
「確かに。お父さん冒険者登録ってどこでするんですか?」
「お前知らないのかよ冒険者目指してるのに。登録は確か冒険者ギルドでできたはずだ。」そう俺に教えてくれた。
「わかりました。今からその冒険者ギルドに行ってきます。」そういい走って冒険者ギルドを目指した。
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ここが冒険者ギルドか俺は目の前の大きな冒険者ギルドに驚いた。驚いていると
「おい兄ちゃん新入りか?」そうアリに聞かれた。
「はい。今冒険者になろうとしてここにきたんですよ。」そう答えた。
「そうか登録の仕方はわかるか?」そう俺に尋ねてきた。
「登録の仕方わからないので教えていただけるとありがたいです。」
「アリだけにありがたいかあんまり面白くないぜ。」アリが答えた。少し寒い気がする。
「教えてやるよ登録の仕方ついてきな。」そういい冒険者ギルドへ入って行った。
冒険者ギルドの中は色々な冒険者で賑わっていた。剣士のコウモリ、鎧を着たアリそしてローブを着ているがどこかで見たことのあるモグラあのモグラもしかしてそう思った時そのモグラが。
「もしかしてモグーか?」そう俺に聞いてきた。やっぱりこのモグラは
「義兄さん!」俺はそう言いながら義兄とハグをした。
「もしかして知り合いか?」そうさっきのアリが聞いてきた。
「そうだよ。俺の義兄さんのラーだ。」そう俺はアリに紹介した。
「ラーから聞いてた義弟ってこいつのことだったのか。」そうアリ興味深そうに言った。
「ああそうだリーこいつが僕の自慢の義弟のモグーだ!」そう義兄はどうだと言わんばかりに俺のことを紹介してくれた。
「じゃあ俺は登録を手伝わない方がいいな。あとはラー任せた。」そう言って仲間と思われるアリたちのところに行った。
「義弟今から冒険者登録するのか?」そう俺に尋ねてきた。
「そうだ今から冒険者登録する。だから手伝ってくれないか?」そう義兄に尋ねた。
「もちろん手伝うよ。」そう嬉しそうに言ってきた。俺たちはギルドの受付へと行った。
「依頼ですかそれとも登録ですか?」そうコウモリの受付が聞いてきた。
「こちらの方の登録を。」そう言って義兄が俺の方を指さした。
「わかりました。お名前を教えてください。」
「モグーです。」そう答えた
モグーさんですね。何が得意ですか?」そう俺に聞いてきた。
「モグッラ流です」
「わかりました。冒険者カードを作成しますので少し待ってください。」そう言って奥の方に行った。少しして戻ってきた。
「はいこちらがモグーさんの冒険者カードになります。」笑顔で俺にカードを渡してくれた。
「これが俺の冒険者カード…」今俺の3年間の努力が報われた気がする。
「よかったな義弟これでお前も冒険者だ!」そう笑いながら俺に声をかけてきた。