僕は何とも想ってない
今日は部活の日だ。
僕の所属する部活は自由というか適当というか、運動部と違って出ないからといってペナルティみたいなものはない。
『そういやユッキーって部活何部だっけ?』
「僕は美術部だよ。一応部長を務めてるけど」
『えッ!そうだったの?!意外……』
「失礼な。僕は真面目なんだ。ただねぇ…ちゃんと活動している部員は3、4人くらいなんだよな」
『そうだユッキーって絵が上手いんだった。あたし、ユッキーの絵見てみたい』
「見たことないのに何で僕が絵が上手いって言えるんだよ?」
『……見た目?オタクだし』
「ああそうですね。僕はオタクですよ」
マホにからかわれながら、僕は鍵を借りるために職員室に向かった。
ガラッ
「失礼します……」
ドアを開けるとすぐに目に入ってきた。
座っている教師の前に立つ生徒が2人。
ひとりは藍川さん……か。
こんなところでも遭遇するとは
もうひとりは……
「篁君……?」
篁君はテニス部のエースにして生徒会長をしている、ハイスペックイケメンだ。隣のクラスなんだけど、彼の名声は学校中に知れ渡っている。
2人が話している教師は教務主任の先生だな。怒られてる……感じじゃないっぽい。
篁君が何かを説明しているみたいだ。微笑みながら先生と藍川さんに話しかけているけど内容までは分からない。
藍川さんは……あれは愛想笑いだな。
僕は彼らを横目に鍵のある棚に向かった。
近くにいた別の先生に声を掛けて鍵の貸出表に名前を書いていたら、そのうちに2人は職員室から出て行ってしまった。
『なんかイケメン。あの子』
「篁君っていうんだ。彼は小学生の頃から運動も勉強もできるイケメンだよ。今は生徒会長やってる」
『なにそれチート使ってんの?少女漫画に出てくるヒロインの相手役みたいじゃん』
実際そうだから何も言えないし誰も敵わない。
職員室を出ると、2人が並んで歩く姿が見えた。
『絵に、なるわね……』
「そうだね」
2人とすれ違った下級生の女子2人が、藍川さんと篁君を振り返ってキャイキャイと何やら話をしている。
「今の篁先輩と藍川先輩!付き合ってるのかな?!」
「えぇ〜?!マジチョー美女美男子カップルじゃん!」
確かに
誰が見ても、僕が見てもお似合いのカップルだ。
それにしてもあの2人
同じテニス部ってこと以外に何か共通点あったっけ?
『気になる?』
「……別に。誰が誰と付き合おうが僕には関係ない」
『そう』
そうだよ。
友達のいない僕には縁遠い話なんだ。だから
僕は何とも想っていないんだ。
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