表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

13/24

学校に連れてって!

『そういえば、アンタの名前聞いてなかった』


寝落ちする寸前でマホがそんなこと僕に聞いてきた。


「あぁ…言ってなかったっけ?僕、幸也(ユキヤ)っていうんだ。愛善(アイゼン)幸也」


『…………そっか。いま中学生?』


「うん、中3……」


若干の間。それとマホの言葉の裏に、若干の寂しさを感じたのは気のせいだろうか?

僕は眠さもあって、言葉少なに答えた。


『あぁあ。アタシ、本当に死んじゃったんだなぁ……まさか、**が、***の***なんて……』


最後の方は聞き取れないまま、僕は眠りに落ちた。







――翌朝


『ねぇユッキー』


「ユッキー?」


『そ。幸也だから、ユッキー。いいでしょ?そう呼んでも』


「……いいけど」


なんか、あだ名で呼ばれたことなんかないから少しこそばゆい感じ。


『お願いがあるんだ……あたしも学校に連れてって!』


「え、ええぇ……」


着信音とか鳴らされたりうるさくしたら先生に怒られるよ……


『ねぇいいでしょ?大人しくしてるから!一日中ユッキーの部屋の天井見てるだけじゃ退屈なのよぅ。それとも学校はスマホ持ち込み禁止?』


「禁止じゃないけど……そもそもなんだけど、マホはどうやって周りを見ているの?僕は普段スマホをズボンのポケットかカバンの中に入れちゃうから何も見えないんじゃないかな」


そもそもマホが幽霊スマホだってこと全部信用したわけじゃないからね。


『どう見えてるかって……そうね……ディスプレイ越しに外の世界は見えてるし、背面のカメラからも見えるね。制服とかシャツの胸ポケットにアタシを入れてみて』


うーん……

あんまり気乗りしない……着替えとかトイレとかも見られたら嫌だしなぁ。。。


『おぉ!いい感じ!ちょうど背面カメラが胸ポケットから出るからよく見える。それに誰が見たって違和感ないっしょ?!』


「そう?……なんかなぁ」


『若くして死んじゃったマホちゃんのお願いなんだよ?ちょっとくらい、いいじゃん……シクシク……』


うッ……そんなこと言われたら断れなじゃないか……

また変なふうにスマホを鳴らされても困るし


「わ、分かったよ!でも常に胸ポケットに入れてあげられるわけじゃないからね!体育の時もそうだし、着替えとかト、トイレとかも……」


『分かってるよ。可能な限りでいいから。ヤッター!明日から学校ー!』


そんなに学校が好きなんだ


でも……ちょっと哀れだな

高校生ならいろいろとやりたいことだってあっただろうに

もし、僕がマホと同じ立場だったら同じこと思うかもしれない。


しかし……

スマホに憑依したっていうこんな非科学的なこと、誰も信じてくれないよ。

マホの話、普通に聞いちゃってる僕も大概だな……







「おはよー」


今日も朝から日課のように藍川さんの席の周りに集まる陽キャたち。まるで僕だけがのけ者扱いされているような構図だ。

さすがにこの光景も慣れてきたな。


「どしたイオ?」


「んーちょっと寝不足気味」


「藍川さん、この間体調悪かったんだからちゃんと寝なきゃダメだよ〜」


「う…分かってるよ…」


「そんな夜更かししてナニしてたの〜?」


「なにって……普通にスマホ見たり…とか?」


ふーん

藍川さんて規則正しい生活してるようなイメージだけど、そこんところは他の女子と変わらないんだな。


――なんかホッとした




……ホッとした?!

なぜ?

僕には何も関係ないだろう?


「ねぇ、愛善君。うち[ファシフォー]のアカウント作ったよ」


望月さんから突如水を向けられた?!


「そ、そうなの?」


「ほれ!これ見てみ!ちょー可愛くない?うちのアバター!」


そう言って望月さんが見せてくれたスマホの画面。

女子からこんなふうに話しかけられるのはじめてのようなものだからドギマギしてしまう


「もも望月さんもファ、[ファシフォー]のス、スマホアプリ入れたんだ」


「そうなの!ゲーム自体はPCとかプレステでやるでしょ?スマホのゲーム補助アプリでいつでも自キャラを愛でられる……!」


「も望月さんのアバターは、ミーア族だね。ね猫耳が可愛いよね」


「でしょ?!ちょーこだわった!アバター作るのに2時間もかかっちゃったよ〜」 


「え、なになに〜」

「へぇ可愛いじゃん!」


楽しそうだな望月さん

周りのみんなも興味津々で盛り上がってる。


なんかこういうの素直に嬉しいな

自分が好きなものを誰かが同じように好きでいてくれる

それってとても心強いし、ひとりじゃないって思える


「フフフ……」

思わず笑みがこぼれてしまった




――ふと

視線を感じて


恐る恐る顔を向けると


ヒッ!


あ、藍川さん……?

ジト目で僕を見ていた……


絶対、キモがられた!


「あのさ…愛善君」

キーンコーンカーンコーン……


た、助かったぁ……

藍川さんが何かを言いかけたけど

良かった……藍川さんからの、あそこから先の言葉は怖くて聞けなかったからね……


お読みくださりありがとうございます!

良い点悪い点、何でもよいのですが感想をいただけると今度の作話の励みになります。

これからもどうぞよろしくお願いします^_^

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ