ダムに映る星屑
聞いてみたいことはあるけれど
聞かなくてもいいかと考え直して
しまったままのガラスの靴を
砕いて夜の空にばら蒔いた
心に刺さる
急なさよならだと
涙はこんなに出るものなんだと
この涙の川の上流にあるダムの
決壊か放流か
次々と流れて落ちる水沫に
無くしていく言葉の姿を重ねて
砕く氷の音に
悔しさを滲ますあの人の言葉を重ねて
熱を冷ます為の氷点下
それでも冷めなかった
痛いほど熱ざえて
ガラスの靴は星屑に変わったから
笑ってごらんとパントマイム
いつか見た夜の空と流れ星
ボタンをかけ違えたような
感情も星のボタンをひとつずつ
あなたの胸に縫い付けて
私を離さないでと言えたなら
街の冷たい風のせいにして
離れたくないと
上手く甘えることが出来たなら