45 シュート
本日もよろしくお願いします
すみません、わたくし前話の後書きで「更新するする」詐欺を働いてしましました
一昨日の時点で殆ど書いてたんです
でも、もうちょっと書き足そうと思っていて・・・
昨日は仕事が超忙しくて、疲労困憊で帰宅してPC立ち上げたんですけど、
寝落ちました^^;
僕は相も変わらず、連日忙しい日々を送っている。
日々の魔道具作りの合間を縫って、脩人の提案を受けての屋敷の守りの強化を行っているからだ。
結局どこまで行っても僕は暇にはならないんだね。
で、塀の『障壁』を地下に拡張する対策は数日で終わったよ。土魔術で穴を掘って、既存の魔道具を埋めていくだけの作業だからね。
苦戦しているのは、庭に設置する監視の魔道具の開発だ。答えが見つからないままもう何十日も試行錯誤している。
『索敵』機能の魔道具を開発するとして、僕と他人を見分けるとか、動物や虫と人を見分けるとか、無機物を認識から除外するとかなんて、どうやったらできるのだろう?
侵入者の“害意のある・なし”を見分けられたら理想だけど、内心を測るなんて不可能だ。
《シュートとそれ以外を見分けさせるのは簡単やろ?シュートが監視魔道具に「この人はシュートやで!」って知らせる発信機を身に付けといたら良えねん。屋敷に招待したい人がおったらその人にも発信機を持って貰ったら良え》
「なるほど。それなら魔道具をいちいち止めなくても大丈夫だね」
《課題は害意を測る機能かぁ・・・こっちの世界には“噓発見器”言うて、心拍数とか発汗とかで嘘を言うてるかどうか図る機械はあるけどな。他人の屋敷に侵入するような奴は緊張してるやろ?緊張度合いを見分ける仕組みを何とか作られへんか?》
「離れた位置から心臓の拍動数を測定したり汗のかき具合を確認するの?う~ん・・・できるかな?『解析』の魔術が使えるかな?」
と、まあこんな感じで脩人と「あーだ、こーだ」と討論しては、使えそうな案が出た時は街に出て試してみる。
ある日、心臓の拍動や発汗を観察するために街に出かけた。
広場のベンチに腰掛けて、通行人を観察する。『索敵』や『解析』を発動して、心臓の拍動を検出できるかやってみたり、体温や発汗度合いを検出できるかやってみたりだ。
心臓の拍動の数を数えるのは一応可能だった。可能だったが、かなりの集中力が必要だったし、歩いている人を対象にすると全然無理だった。
観察に集中するあまり、眉間に皺を寄せてかなり険しい表情をしていた様で、通行人に怖がられてしまった。衛兵を呼ばれそうな雰囲気になりかけた所でそそくさと退散した。
体温の感知は問題なかった。これは『加温』や『冷却』の魔術の習熟度が高いおかげだ。これ関係で作った魔道具が多いからね。
問題は発汗だね。これを感知するのは難しそう。顔に大量の汗をかいていれば流石に分かるけど、服を着た体の部分の汗を感知するのは無理だった。侵入者はたいてい覆面をするんじゃないかな。肌の露出の多い侵入者なんていないと思う。
《せやなぁ・・・なんか妙案ないかなぁ?
取り合えず、心拍数と汗からは離れよか。
違うアプローチが必要やわ》
屋敷に戻って来た僕たちはまた検討会を開く。
「僕、脩人の世界の監視装置の赤外線ビーム?あれが一番良いかもって思い始めたよ。
『索敵』の魔力を放出する魔道具と、それを受ける『解析』の魔道具をたくさん設置して、感知した対象物の分析をするんだ」
《お、魔道具の神が降りて来た?神降臨?》
「『解析』で侵入者の大きさと体温を見分ける事はできるから、小動物や無機物はそこで除外できるんじゃないかな?」
《来た!シュートに神が降りて来た!》
「茶化さないでよ!でも、屋敷の庭に隙間なく『索敵』を張り巡らそうと思ったら、かなりの数の魔道具を作らなきゃだなぁ・・・」
《灯台のライトみたいに索敵ビームを回転させたら良えやん》
「灯台?岬の先端に建ってるやつ?」
《そうそう。360℃回転させたら、カバーできる範囲が広がるやろ?受け手側の方の魔道具は仰山要るけど》
「それ、良いかもね。じゃあ早速作ってみるよ!」
まずは回転はしない単純な『索敵』と『解析』の魔道具を作って、僕や魔術や石や小動物を横切らせて上手く感知できるか試してみたよ。予想通り、上手くいったよ。
次に『索敵』を飛ばす部分が回転するように改良した。回転する『索敵』の魔道具の周囲に『解析』の魔道具をたくさん並べて、一瞬しか来ない『索敵』の魔術を『解析』の魔道具がちゃんと受け取る事ができるか試した。これも上手くいったよ。
そして回転速度を徐々に上げて行って、どこまで速度を上げても大丈夫か試した。すると、かなりの回転数でもちゃんと感知させる事ができると分かった。
上手く行くことが分かったので、ここからは只管量産の日々だよ。販売用の魔道具の制作の合間をぬっての作業だから、1日に作れる数は数個程度。
そんな日々にも時折盗賊がやって来ていて、その全てが塀の『障壁』に阻まれていた。『障壁』に反応があった翌日は塀の周囲を確認するようにしているんだけど、塀の周囲に掘り返した跡が何度かあった。地下に埋めた『障壁』よりも浅く途中で諦めた様子の物ばかりだったけど、そのうちもっと深く掘れば抜けられると知られそうだ。それに屋敷の周囲が穴ぼこだらけになってるのは頂けないし、毎回埋めなおさなきゃいけないのも面倒だ。
「塀の周囲の道の表面にも何か施して、そもそも掘る事が出来ない様にした方が良いかもね」
《とりま『障壁』を地面にも施すか、掘削すると爆発する様にするか》
「脩人は爆発好きだねぇ・・・『障壁』を設置する方向でいくよ」
数ヶ月後、漸く庭の“監視の魔道具”が完成した。
塀から屋敷建物までの庭に『索敵』が網目の様に張り巡らされている。ほんとに隙間なくだ。そして、僕は個体認識を“監視の魔道具”に知らせる魔術を流す指輪型の魔道具を身に着けている。
「よし!完成だ」
《完成!言うても、まだ侵入者を感知してサーチライト当てるだけやけどな。これに攻撃魔術を連動させな》
「どんな魔術が良いかな?『空気弾』程度で良いかな」
《電気ビリビリの方が良くない?
魔力伝導率の良い素材で作った細いロープとか網みたいなんを庭中に張り巡らせとくねん。昼間でも見た目で気づかれん様な、庭の芝生に埋もれるような細いやつな。踏みつけても切れへん素材で、足に引っかけたり動いたりせーへん様にしっかり固定して。
侵入者があったら電流の魔法流して、痺れさせて動けんくなるようにするねん》
「『雷痺』ね。確かにそれは良いかも。
人の足の面積よりも細かい目の網状に設置すれば、『空気弾』とかの魔術と違って命中率を気にする必要がないものね」
《何か良え素材あるか?》
「シーサーペントの外皮は・・・ちょっと勿体ないね。植物系の魔獣から繊維が取れた筈だから、ちょっと調べてみるよ」
《お、久しぶりに素材採取に出掛けるか?》
「魔道具製作に影響が出るからあまり遠くには行けないよ。近場で手に入る素材で良いのが無ければ、冒険者ギルドに採取依頼を出すよ」
《まあ、そーなるわな。仕方がない》
その後、キラープラントの蔦が良いのではと結論付けた僕は、素材採取の旅にでかけ・・・ずに、採取依頼を出したよ。
だってキラープラントが獲れるのはダルベート大陸の南の方らしく、時間的に厳しかったから。いつか、余裕ができたら大陸の南の方も旅してみたい。
きっと、いつか、たぶん、時間が作れると、期待しているよ。
《今のままやったら無理やろな》
「っ~~~~~!」
じわじわ更新中
気づいてらっしゃる方も多いでしょうが、
題名とあらすじを少し編集しました
題名の副題の方は完結したらまた少し変える予定です
ネタバレを含む感じになると思うので
と、言うか副題(予定)と違う終わりになると困るので、念のためです




