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最初に、この作品は「続編」です。

しかし前の作品知らなくても大丈夫な様にします。

知っていればより楽しめるのは間違いないです。


血・グロ・ホラー表現がありますので苦手な方はご注意下さい。

(NL・BL・GL関連は一切ないです。)

ー当たり前って何だろうー

ー言葉の意味そのままで、当たり前は当たり前ー

ー毎日の生活の中で、遭遇する全てが当たり前ー

ー水も飯も机も椅子 そう空気や太陽や風だってそうだー

ー俺たちはそんな当たり前の中で、当たり前の感情と想いを抱いて生きているー



《廊下》


ショウマツ「お~い!ケンタ。早く行こうぜ!」

ケンタ「待てって!まだ大丈夫だって。」

ショウマツ「こう言うのは誰よりも早くミッションコンプリートするのが大切なんだよ!わからねぇの!?」

ケンタ「…子供だな」

ショウマツ「な…!?ちげーよ!」

ケンタ「最終的に『スペシャル焼そばタルタルコロッケパン』が買えればいいんだろ?急ぐ必要なんてあるかよ」

ショウマツ「かぁ~…っ。コレだから日々をモソモソと生きてるヤツは駄目だよなぁ!」

ケンタ「なんだって…?」

ショウマツ「食い物ってのは、作りたてが一番美味いんだぜ?それをみすみす見逃して生きるなんて信じられないね!」

ケンタ「ぐ…」


悔しいが納得してしまったぞ俺

ってか、今日って終業式なんだよね。

そして現在午前7時32分、なんでこんな時間で購買がやっているのか。


・・・そんなツッコミが追い付かないほどこの学園はクレイジーだ。


ショウマツ「俺は先に行くからな!また教室か廊下でな!!」

ケンタ「お…おい!」


ショウマツは廊下を爆走し、あっという間に見えなくなってしまった。


ケンタ「はぁ…朝飯食って来てるんだろ?ま・・・俺はゆるゆる行くかね」


俺、赤城ケンタは自分で言うのもアレだけど疲れる事や面倒くさい事が好きではない。

日々をドタバタ走る事に何の意味があるのかわからない。

だから俺は波風立てずマイペースで散歩する程度の日々で十分だ。


ケンタ「…一理あるから少しは急ぐか」


先ほどの「真理の一言」が頭にこびり付いてしまった為、今回は急ぐ事に決めた。


ケンタ「くそ…余計な事言いやがって!」


ちなみに先ほど爆走して行ったヤツは、ショウマツ。小さい時からの友人だ。

早い話腐れ縁の男友達。とりあえず思いついたら走り出す「猪突猛進」タイプだ。

俺とは真逆のタイプだが…不思議とウマが合う。


《教室》


ショウマツ「でさ?最後の一つだったから、俺は手を伸ばした訳よ?そしたらどうなったと思う?」

ケンタ「ん。どうせ、他のヤツに取られた!ってオチだろ。」

ショウマツ「…ケンタ」

ケンタ「あん?」

ショウマツ「あんたエスパーかよ!?」

ケンタ「今更知ったのか?だから俺は急がなかったんだ。」

ショウマツ「どうして言ってくれないんですかねぇ!友達だろ!?」

ケンタ「友達ってのは、時に相手を想って冷酷にならなければ成らない時もあるんだ。俺の気持ちも分かってくれ…友よ」

ショウマツ「…ケンタ、そんなに俺の事考えてくれてたのか…」

ケンタ「当たり前だろ?友達じゃんか♪」


自分でもあり得ない設定を持ち出し、あまつさえやった事も無い「最高の笑顔」を振りまく。

・・・と言うか、こんな登校したてでライバルが来る程の人気メニューなのか・・・と感心させられるぜ。

「スペシャル焼そばタルタルコロッケパン」よ。


ショウマツ「く…くそ…、あ・・・あれ・・・?なんだか目の前がボヤケてきたぜ…はは・・は。トイレ行ってくる…!」


そう言ってショウマツはトイレへ走って行った。

まぁなんと言うか。色々頑張れって感じだ。

こんなやり取りが当たり前だ。


~7時49分~


ショウマツ「よっしゃ!今日は終業式だ!時間のある俺達は・・・放課後自由だ!ぜ!」

ケンタ「そうだなぁ」

ショウマツ「終わったら何するよ?え~っと・・・カラオケ~ゲーセン~ボーリング~ビリヤード~花札…」


以外と渋い選択肢が出ていたがスルー安定だ。


ケンタ「おいおい、そんなに回れないだろ。どれかに絞れって」

ショウマツ「うむむ…そうだなぁ…」

「ねぇねぇ。何の話?あ!さては遊びに行くとこの作戦会議だな!」


突如話を割って入ってくるヤツがいる。


ケンタ「来るのか?」

アイミ「もっちろん!野郎2体だけじゃ楽しく無いでしょ?やっぱ華が無くちゃね」


こいつはもう一人の腐れ縁の幼なじみ、鎌倉アイミだ。

実は「猪突猛進」属性を標準完備している。


ショウマツ「おう!アイミ」

アイミ「やっほ~ショウマツゥ」


ショウマツは当然の様に挨拶をする。


ケンタ「ってか、お前別のクラスじゃないか」

アイミ「そんな小さい事気にしてたら、良い大人になれんぜ?少年よ」

ケンタ「…誰だよ」


毎度毎度謎の対応を返してくる、変則型でもある。


ショウマツ「あぁ分かった!アレだろアレ!」

アイミ「そうそう!流石ショウマツ、分かってくれるねぇ」

ショウマツ「勘の良さに定評の有るショウマツ様をなめんなよ!」

アイミ「そこだけは尊敬してるよ」

ショウマツ「俺の全部を尊敬してもいいんだぜ?」

ケンタ「さて、いくか」


俺はすかさず席を立ち上がる。

終わりの無い会話はさっさと切り上げるのが鉄則だ。


ショウマツ「お…おい!待てって!」

ケンタ「…」


その様子を見てアイミがケラケラ笑っている。

毎日当たり前の様に繰り返される出来事だ。

もう当然でこれ以上無い位、ベストオブ当然な日常。


ケンタ「とりあえず歩きながら考えようぜ」

アイミ「さんせ~ぃ。」


結局この場ではいつも決まらない。

だから歩きながら見て回ってピピッとカカッと物にする。

皆そうだろ?考えてる時なんて、直感頼り安定。


ショウマツ「あぁ!っと、忘れ物しちった先行っててくれ」

アイミ「はぁ?チェックもしないでベラベラ喋っていたの?」

ショウマツ「ごめんて。そんなに責めるなよぉ~」


なんだかクネクネしながら言い放つソレは、生理的に滅したくなるので俺は無言で立ち去った。


アイミ「あ!?ケンタ~待ってよ~」


無言で出る俺をアイミがおってくる。

待つ位なら先に商店街に出て、どこで遊ぶかを選んでいた方が効率的だ。


ケンタ「さぁ~て本日は何して遊びましょうかねぇ~」

アイミ「アタシ最近カラオケウルトラ頑張ってるんだよね!だからカラオケに行きたい気がする」


アイミとショウマツはカラオケに行くと採点で競い合う。

そんな中、俺は採点機能をOFFにしてマイペースに歌う。

点数とか全く興味がない。歌えれば満足だ。


アイミ「今日はショウマツを完膚なきまでに叩きのめしてやるんだから!」


隣でメラメラと投資を燃やすアイミ。

実は前回0.03点差で負け越したのを根に持っている。


アイミ「実はレパートリー増やしたんだよね!ケンタ知ってる?アイドルユニット」

ケンタ「あんまり興味ないが、ユニット名は?」

アイミ「M.O.Bってアイドルグループ。私たちと同じ学生しながらグループ活動してるの!すっごく可愛いんだよね!」

ケンタ「は~いはい」


興味なさそうに返事する俺の脇腹に痛みが走る。


ケンタ「…ゴフ!?」


ボディブローが俺のレバーに炸裂した。


アイミ「ちょっとは話を聞いて、まともに返しなさいよ!」

ケンタ「…」


流石前衛タイプ。言うより先に物理的な物が飛んでくる。

悶絶しながら体育館へ向かう途中にある下駄箱へ差し掛かる。

言うまでもないが、言葉を発する事は出来なかった。


~昇降口~


アイミ「ショウマツのヤツ遅いわね」

ケンタ「いつもの事じゃんか」

アイミ「ま、そうね。アイツが言った通りに動いた事ってダニレベルでないものね」


そうやってまたケラケラ笑う。

特に嫌みっぽく聞こえないのは裏表の無い性格だからだろう。


ケンタ「とりあえず終業式の準備あるから体育館に急ぐか」

アイミ「しゅっぱつしんこ~!」


随分先にある体育館への通路を目指しながら今朝靴を履き替えた昇降口を横目に通り過ぎる。


ケンタ「…ん…」

アイミ「あぅ…ん…」


なんだ…急に目眩が…立ってら・・れな…


何処か遠くで何かが倒れる音がした。

鈍い痛みが顔に走り、昏い水の底に沈む様に意識が消えた。


……

………


ケンタ「ん…」


ぼんやりと目を開く。


ケンタ「…どうしたんだ…俺。ここは…?」


まだ視線が定まらないまま立ち上がった。


ケンタ「…確か昇降口を通りかかった所で…なんか急にフラッと来て…」

ケンタ「俺…倒れたのか…?」


そこまで考えた時、一つ思い出した。


ケンタ「は!?アイミ!」


周囲を見渡すがアイミの姿が無い。


ケンタ「どうしたって言うんだよ…先に外に出たのか……」


視線を表に向けた。

その先に見えた物は。


ケンタ「なんだよ…これ…真っ暗?」


表は数センチ先も見えない闇が広がっていた。

何処の窓を見ても同じだ。


ケンタ「お・・おい…どうなってるんだよ…」


俺は困惑していた。

そりゃそうだ、下駄箱で倒れて、目が覚めたら外が真っ暗になってて。

夜よりも暗い闇が広がってて。


ケンタ「これは夢か…?」


辺りを見渡すと同じ様に倒れたであろう、生徒たちも目を覚まし立ち上がる。

リアクションは皆同じだった。


他生徒「な・・なんだよここ!俺は外に出るぞ!」


一人の生徒がパニックになり、出入口の扉を盛大に開けて表に飛び出た。

暗い闇に体が晒された刹那、生徒の動きが静止する。


ケンタ「…どうしたんだ…?」


表に出た生徒はピクリとも動かない。

その場に居合わせた全員がその生徒に注目している。


どれだけの時間が経ったのだろうか?

いや、実は数秒だったかもしれない。


ケンタ「…え?」


外に出た生徒の体がビクッと動いた。

次の瞬間、赤黒い液体が四散しグシャリと嫌な音とを立てながら、野球のボール程の大きさへ【圧縮】された。


ケンタ「…」


目の前で何が起こった事を理解するまでに時間がかかった。

そして


他生徒「う…うわああああああぁぁぁ!!!」

他生徒「きゃああああああぁぁぁぁぁ!!!」


下駄箱で悲鳴が飛び交った。

悲鳴喝采。そんな言葉が浮かび、俺は呆然と立ち尽くすしか無かった。

初めまして、無演技劇団◆ぱらすあてね らびLine'S と申します。


OVD作品「re:MEMORY」の続編に位置する話を先ずは小説にて公開していきます。

長い作品ではありますが、お付き合い頂ければ幸いです。


尚、OVD作品は当サークルサイトより一部フリー公開されておりますので、気になりましたら併せて聞いて頂けると喜びます。感想もあれば感涙。


1人でも多くの方を楽しませられる作品を心がけて行くつもりです。


以上、宜しくお願いします。


HP : http://pathena-muengi.info/

Twitter : @PAthenaMuengi

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