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ライン  作者: Jan Ford
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第2章(15)/7

「本当にここで見つからない場所なんてあるのか」

 三上は首を縮めて一輝の後を追いながらたずねた。

「だいじょうぶ。ちゃんと調べてあるから」

「にしても寒いな」

「お互い様さ。いやなら抜けてもいいんだぜ」

「冗談」大西が無理に引きつった声で笑い飛ばす。寒さでうまくろれつが回っていないようだが、それでも、一度中断をすすめた一輝に対する露骨な敵意が込められているのは分かった。

 やっぱりこいつは解散に反対してくるだろうな、と心の中で確認する。

 他の4人は一輝と大西の言葉に対して何も言わずに、黙っていた。解散に賛成か、反対か、それとも何も考えていないのかどうにもはっきりしないが、それでも多少解散について思うところがあるというのを、この沈黙が物語っているのかもしれない。

「ここまで来ちまったんだから、いまさら中止ってのもめんどくさいしな」竹田があっけらかんとして靴を鳴らした。「走っていこうぜ、さっさと行っちゃったほうがあったまるだろ」

 竹田はそういいながら真二の前に出てきて、早くしようぜ、とせかした。

 考えすぎか。と思い直した。

 解散がどうとか潮時だとか思ってるのはしょせん一輝ぐらいなのかもしれない。俺と違って、みんなにはまだ余裕があるのだ。そういえばここ1年近く、一輝はグループに収集をかけようとしたことがなかった。疲れているのかもな、と思った。俺はだんだん飽きはじめている。だから解散なんてことが頭に浮かんだんだ。

 そうだな、と一輝は目的の公園中心部に向けて走り出した。

 一輝が隠れ場所にちょうどいいということで探していた場所は、中央の大きな噴水のあるところから50メートルほど行った茂みの中だった。芝生の上に点々と規則正しく並べられた茂みは、皆どれもドーナッツ状の形をしていて中に空洞があり、がんばれば人が10人くらいは座って入ることができた。大町公園は比較的最近作られた公園で整備も抜かりない。一輝が最後に確認のためここに来たのは1ヶ月くらい前の話だったが、案の定、枝が生い茂って茂みの中に空間がなくなっているということはなかった。

 6人はすぐには茂みに近寄らず、一輝だけが、入ることに決めた茂みの一つへと近づいていった。

 あつまって動いて怪しまれたりしないためだ。公園の中を歩くのはともかく、少年が6人もかたまって芝生の上を歩いていたら、さすがに見ている人も気になるだろうということだった。

 子供っぽいことには違いない。もし自分が第三者の視点から見ていたとすれば、この年になってまだテレビドラマの真似事みたいなことをしてる、と指をさして笑っただろう。弁解のしようもなかった。やめたいと思うのにはこういう理由も絡んでいた。

 今日はいい加減に変に神経質な行動を取るのは止めにするよう提案するかと頭の隅で考えて、辺りに人がいないか注意を払いながら、一輝は茂みの中にもぐりこんだ。

 荷物を置き、少ししてから首を突き出して外の様子を見た。5人は既にばらばらに分かれていて、どこにいるのかも分からなかった。

 辺りに人影はない。

 首を引っ込めてしばらくすると、30秒くらいの間隔をあけて、竹田たちが次々と茂みの中にもぐりこんできた。

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