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ライン  作者: Jan Ford
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第2章(14)/7

 格好はぱっと見たところ変わっていなかった。自転車を脇に置いて、5人で話をしていた。とりあえずはひと安心だ。

「青島、遅かったな」

「家を出てく時に準備とかでいろいろ時間とっちゃってさ」

「なんにしても、これで全員集まったな」大西が笑みを浮かべて言った。

「ああ」

「全員で集まったのは久しぶりだな」

「最後に会ったのはちょうど半年ぐらい前じゃないか」

「そんなになるのか。やっときたって感じだよ」

 大西の表情に満足感がこぼれ出た。メンバーの中で一人だけ肥満体質の大西は、体格が良く、一見するととても喧嘩が強そうに見える。

 きっと、グループの解散を申し出たら、こいつは一番最初に反対するだろう。用心する必要があるな、と一輝は自分の肝に命じた。

「悪いな。いろいろと都合が合わなくて」

「いいや、俺達も受検やらで忙しかったし。いいよな。青島と三木は、受検なんてなくて」

 三木は一輝と同じく私立の一貫校に通っている。

「その分小学生の頃にしごかれたんだよ」三木がやや自嘲気味に答えた。

「まあいや。とりあえず青島の言ってた公園に行こうぜ」

 そうだなと応じて全員が自転車に乗り込んだ。一輝も自転車に乗って、みんなを先導するために前にこぎだした。

 6人は暗くなってくる町の中を大町公園へと向けて走り出した。まだ中学生とは言えど、できるだけ見られないために人通りの多い場所は可能な限り避けて行くが、それでも全く誰にも見られずにいるというのは不可能だった。中には、こんな時間に部活や学校の帰りでもなく、どうして私服の子供たちが固まって自転車に乗っているのだろうと疑問の目を向ける人たちもいた。

 もっとも、彼らにもこれから一輝たちがなにをしようとしているのかは分からないに違いなかった。遠くに遊びに行っていたと思うか、今の子達は遅くまで遊んでいるものなのだろうかと思うくらいだろう。でなければ、誰かの家に止まりに行くとか、集団家出の途中だとか想像するのが関の山だ。

 まさか、これから小学校に忍び込んで盗みを働くことを計画しているなど、思いもしまい。

 20分ほどで大町公園に到着した。辺りはすっかり暗くなっている。明かりは、街灯の光以外は完全に何もなかった。

 首筋と顔面を吹き抜けてゆく風の冷たさもひどいものだった。6人は厚着をしていたが、それでも冬の夜の屋外を6時間近く耐え忍ぶのにはつらいものがあった。

 たとえどんない寒くても、ゲームセンターやどこかの店の中などで暖まって人の目にあたるようなところには行かない。計画はあくまで秘密裏で、綿密でなければならないというのが、グループの約束事の一つだった。それはこのグループの活動の目的が楽しみとは別に、純粋に犯罪を犯し、かつ捕まらないことにあるというところにあるというところからきていた。

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