第七話 警告と言うより脅迫
翌日。
ただ里奈が心配だ。だけどコミュ障と言われたことがある俺では話すことは出来ない。
里奈とは昔仲が良かったから普通に話せるが、基本女子とは話せない。
いや、別に里奈を女子と見てないとかそういう事ではなくて…
あー!
イライラする。
虐められる女の子一人も俺は守れないのか?やっぱコミュ障だからか?いじめから救うのはやっぱ爽やかなリア充とかかなぁ…
いや、そんなこと考えてるからコミュ障なのか?ま、朝からこんな事考えたって意味無いよな、
支度をし学校に向かった。
学校。コミュ障の俺には刑務所のようにも思える。
案外授業風景だとかは普通。裏でいじめがあるなんて担任も思ってないだろうなぁ…
昼休み。俺はある女子に呼ばれた。そして今俺は屋上で囲まれている。何故こうなったかと言うと…
~~
「蒼河零!」
「えっ、あ俺?」
「お前以外に誰がいる!」
「は、はぁ…」
「アタシの名前は内水って言うんだ。よろしくな?」
「は、はあよろしく…」
「ははっ、あんたもコミュ障か?」
「えっ」
「は~、まあいい、昼休み屋上に来なさい!来なかったらただじゃおかないよ!」
「…」
「零よかったなぁ!」
「よくねーよ!」
これあれだろ、あの告白するように見せかけて罰ゲームかなんかで『何でお前期待したの~マジキモ~イ』って言う為だろ。
マジでどうすんだこれ。そうだ今すぐ飛び降りれば昼休みに屋上に行く事はなくなるからな。
そうだそうしよう。それがいい。
「わっー!零やめろ!」
波多野に止められた。そりゃそうだ。いやそうじゃないかもな。
とにかく俺は侮辱されるのを覚悟で屋上に来た。するとこのザマだ。
~~
「アンタ最近、『うちら』の事嗅ぎ回ってるみたいじゃない?」
「そ、そそそそそ、そんなことな、ないっっっすよ?」
「蒼河零。内水さんを怒らせたら怖いけどいいのか?」
「あたし達この辺じゃ名の知れたヤンキーなのよ。」
「べ、べつにそんな、そ、そんなことしてないっっっすよ」
「葉月里奈、知ってるかい?」
「…いや、知らないな」
「とぼけんじゃないよ!内水さん!こいつやっちゃいましょう!」
「…あんたを利用させてもらうわ。」
「…は?」
「決まってるじゃない、信頼してる人に裏切られると、人ってどうなるかぐらい知ってるわよね?」
「…」
「今日はこの辺でいいわ。それじゃあね?」
「…」
「最後に。これは警告よ。あなたへの、最初で最後のね。」