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第一話 始まり
はあ…
面倒だ。大体女子と話すのなんて無理だ。無理無理。絶対無理。
俺は今、女の子と二人きりという状況なわけだが…
何故こんな状況かって言えば…
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「今日から中学、さて零は緊張してる?」
「いえいえ、そんなわけないだろ」
「うそー?」
「ほんとだって」
「じゃあ女子に話しかけてこいよ」
「えっ」
無理。よりにもよって女子に話しかけるとか無理。そんなんできる奴神だろ。唯一神。現人神だろ。
「やっぱダメなんじゃん」
「波多野は大丈夫なのかよ」
「俺か?俺は大丈夫だけど」
「確かにイケメンだしなあ…」
「お前ほどではないがな」
「そんなわけないだろ」
「ははは」
そんな事を話していると先生が来た。おそらく出席の確認等をするのだろう。俺は自分の席に戻った。