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創造魔法で異世界クラフト無双!~猫耳と聖女と鋼鉄の宴~  作者: Ciga-R


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第44話【前半】 きゃんにぃ、スイーツ王になる!? ~恋する犬耳と創造厨房バトル~

 

 ――ロスウェルの空に、甘い戦火があがった。


「猫耳商会が、領都の《セレスティア・スイーツ》に挑むって本当か!?」


「見ろよ、掲示板に張り出されてる! “スイーツ対決・公開試食会”だとよ!」


 街中がざわついていた。


 その中心に、なぜか犬耳のメラニーが立たされていた。


「え、えええ!? 出場メンバーにわたし入ってるきゃん!? しかも“創造助手(主菓子調合担当)”って書いてあるきゃん!?」


 リオナがにやりと笑って、肩をぽんっと叩く。


「当然にゃ! 最近メラニーのチョコ包み精度、神がかってるにゃ!」


「包むのと勝負は別物だきゃん!?」


 そして、厨房の奥から満を持して登場する影――


「よし、準備は万端だッ!」


 それっぽい白衣を翻しながら現れたのは、我らが創造魔法(ザ・シェフ)の担い手・タイガ=トラノモン。


 その目は完全にスイーツ狂戦士の輝き。


「今日の勝負テーマは“至高の甘味”。俺たちは創造魔法と祈りの力で、“幸福の味”を再現するッ!」


「……やる気が宇宙規模きゃんにぃ!」



◆犬耳見習い、恋のフラグを踏む(きゃん)


 厨房は熱気で満ちていた。


 リュミナスが静かに魔力を練り、アークが冷却機構を制御。


 リオナはチョコ砕き係としてリズムよくハンマーを振るう。


 その中で、メラニーは泡立て器を必死に回していた。


 ――あたし、絶対失敗できない。


 ちらりと視線を上げると、大河がこちらを見て微笑んだ。


「いいぞメラニー、そのリズム完璧だ! そのまま、信じろ、自分のきゃんきゃんスピリットを!」


「きゃ、きゃんきゃんスピリット!? そんなものあったのきゃんにぃ!?」


 でも――その言葉に、胸の中がふわっと温かくなった。


 なぜだろう。


 “信じろ”って言われるたび、心が軽くなる。


(……きゃんにぃ、優しい顔して笑うなんて、ずるい)


 顔が少し熱くなった。


 メラニーは泡立てる手を早めて、誤魔化すようにくるくる回した。



◆領都の挑戦者、現る!


 会場の中央。


 華やかな衣装をまとった豪華な金髪の女性が現れた。


「ふふ……あなたたちが“猫耳商会”ね? 領都セレスティア代表、ミルフェ=ド=ラクリームよ」


 その名は、帝国のスイーツ界でも名だたる“デザートオブ貴族”。


 名家の貴族出身、笑顔は優雅、だが目つきは獲物を狙う鷹そのもの。


「創造魔法? 所詮はお遊びでしょう? 私は“現実の味”で勝つわ」


 タイガがニヤリと笑った。


「お遊び上等。俺たちは“想いを味に変える”チームだ!」


「きゃんにぃ……かっこいいきゃん……」


 メラニーの尻尾がぽふっと膨らんだ。



◆スイーツ対決、開幕ッ!


 審査員席には酒も愛するが実は甘みも大好物なマッチョ冒険者ギルド長ドワーフ、錬金ギルドマスター、クラウン・ヴェルドール 別名金の冠を抱く者、現タイガのシンパ、ただし勝負には至って公正、そして街の子供たち。


 テーマは――“食べた者を笑顔にする甘味”。


 領都チームは、完璧な工程で多層ケーキ《グラン・ミルフェイユ》を完成させる。


 その香りと見た目はまさに芸術。


 観客が息を呑む。


 一方、猫耳商会チーム――


「よし、リュミナス、祈り層展開! アーク、温度を二度下げ! リオナ、カカオ投入だ!」


「了解にゃ!」


「完了」


「神の加護を――」


 そしてタイガが叫ぶ。


「創造魔法――《TIGER MIX・Ver.SWEET!》!」


 魔力の光が走り、チョコとミルクが宙を舞う。


 甘い風が吹き抜け、光が花弁のように散った。


 その中心で、メラニーは仕上げのトッピングを振りかけた。


 粉砂糖がふわりと降り注ぎ、まるで雪のように輝く。


「……完成きゃん!」


 その瞬間――


 辺りに広がったのは、懐かしいような優しい香り。


 リュミナスが祈るように目を閉じた。


「これは、“心が帰る味”――」



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