第65話 1日3食と引き換えに
――数日後。
いやこの数日色々大変だった。
突然できた妹――凜花の部屋の準備や学校の転入手続き……は真世さんたちがやってくれたからいいんだけど。
雪さんミコさんへの紹介と同時に初めて会ったときのことを謝らせたり。
買い出しに一緒に行った時なんか俺に声をかけてくる人に威嚇するのを宥めたり……。
まぁ今は学校に行っているのでとりあえずは落ち着いて次の問題に取り掛かろうとしよう。
「真里愛」
「んん~? なぁに、凜ちゃん♪ ムラムラしちゃった~?」
相変わらず例のメロンパンを頬張りながら下着姿でゴロゴロしてる真里愛に声をかける。
「聞きたいことがあるんだけど」
「……ちょうどよかったわ。私も言いたいことがあったの」
正座をして、いつになく真剣な顔をする真里愛。代わりと言っては何だが、お腹が弛んでいる。以前よりも。
「凜ちゃんって、ちょ~っと流され過ぎだと思うの! 凜花ちゃんのときだって――」
カッチーン!
「お前が言うなぁーーー!!!」
「きゃあ♡」
……。
……。
……。
「あひっ♡ あひっ♡」
「……」
やってしまった……紀伊国製菓の時や、今回の件も真里愛がこっそり手引してたりなんだりで……つい感情のままに真里愛を……。
「おやおや、凜音様――凜音ちゃん、いけませんよ」
「真世さん……いつの間に」
「また真里愛様の掌で転がされてしまって……ふふ、そんなところもかわいらしいですね」
「……」
なん……だと……?
「聖母の如き愛で包みこみたい時もあれば、感情のままに激しく貪られたい時もある。そういうことです」
「そんな……!」
「おいで、凜音ちゃん。ママがキレイキレイしてあげまちゅからね~」
吸引力の変わらない、ただ1つの――あんっ。
……。
……。
……。
「真里愛」
「はぁい♪」
「俺の実母のことなんだけど」
「あ~、ね」
ね。
「……あまり言いたくないなぁ」
「……」
凜花の言う通り、俺を捨てて出ていったってことは……真里愛をも捨てて出ていったということ。
聞くことで真里愛を傷つけることにもなるなら、無理に聞くつもりはない。
「そっか」
「え? いいの?」
「え? うん」
「会いたかったんでしょ~?」
「そうだけど、真里愛に無理させてまで聞くつもりはないよ」
「……えへへ~♪ 凜ちゃんって、やっぱり優しいのねぇ~♪ ちゅ~♪」
一瞬目を見開いた後、満面の笑みで抱きついてキスをする真里愛。
これで良かったんだと、彼女を抱きしめながら安堵する。
「……凜ちゃん、今日の夕方一緒に行きたいところがあるの」
「え?」
俺の腕の中で、再び真面目な顔をしてじっとこちらを見てくる真里愛。
「……わかったよ」
彼女がそんな顔をする時は――。
◆◇◆◇◆◇
「ここだよ」
「え? ここって……誰の部屋?」
連れてこられたのは、自宅のビル6階。つまり誰かの個室になるんだけども……。
「ささ、入って入って~♪」
「わわっ、押さなくても――え?」
「ごゆっくりぃ~♪」
俺だけ部屋に押し込み、そして外側から扉の鍵を閉めて去ってしまった真里愛。
後ろを、つまり扉の方を呆然とした面持ちで眺めることしかできない。内側から鍵が開けられないようになってるし。
「な、なんだってんだ……ん?」
扉の上、デカデカと看板のようなものがかけられてあり、そこにはとある文字が刻まれていた。
『種付けしないと出られない部屋♡』と。
「真里愛この野郎!」
知ってたよ! 真里愛がまじめな顔してる時は大抵ろくでもないことを考えてるってことは!!!
「あらぁん♡ かわいい坊やねぇん♡ いらっしゃぁ~い♡」
「その声は……紀伊国、杏子さん……」
部屋の中の方を向くと、ベッドの方に横になっていた杏子さんと目が合う。まさか再び彼女に売られるとは思いもよらなかった。
「うふふ♡ 今日は思いっきりかわいがってあげるからぁん♡ お姉さんの中にぃ、たぁ~くさんピュッピュッ♡ しちゃってねぇ~ん♡」
「……とりあえずその喋り方をやめろ」
しかし……何ていうか、こう……イライラする。下半身が。
目の前にいる一糸纏わぬ女性をめちゃくちゃにしたいという気持ちが止まらないッ!
「ね、難しいことは考えないでね? 好きにしていいのよ♡」
「――ッ!?」
M字に開かれ、あらわになったソコは……既にドロドロのグチャグチャで淫靡に香って――。
「ヌグァァァッ!」
「んあぁっ!? やっべ♡ でかっ♡ 愛空産んだときよりも……やべっ♡ やっべ♡ んぉおおおほぉぉ~~~♡」
……。
……。
……。
「……」
「……あへっ♡ あへぇ~……♡」
「……またしても……あのアロマか……」
どうりでいやらしい香りがプンプンすると思ったぜ……。




