第26話 鳳凰・コア
今日は午前中3話、20時頃から4話ほど投稿します。
よろしくお願いします!
その翼は金色に輝き、異常に発達した足を備え、長い尾羽はそれぞれ黒、白、赤、青、黄の束にまとまり光っている。
嘴は短いが非常に鋭く、鶏冠は尾羽同様5色の長い房が伸びている。
何よりも、その姿は神々しかった。
「『ほ、ほへぇ~……!?』」
「『わぁ~……ピカピカで大きいねぇ~……』」
「『かわいくないですわん』」
1人だけ冷静なやつがいるわん。
「これは……コケヒヨコ?」
「『――はっ!? い、いえ……彼の者は鳳凰・コア……鳳凰!?』」
「『伝説上の存在ですわん! まさか実在したとは……わん』」
「『前のゴーレムと同じくらい大きいよぉ~!』」
鳳凰、か。ダンジョンが伝説を模して創造したのか、実在するモデルがいるのかはわからない。
ただ1つ言えることは、その鋭い目が俺を睨みつけているってこと!
「『ブラックハイネス!』」
フランがくれたもう1つの贈り物。真っ黒で太い、無骨なその剣を、魔力を込めて構える!
「『凜音様! 『ブラックハイネス』は魔力を込めるごとにどんどん硬質化されます! ついでに魔力を飛ばせます! わん!』」
「ああ!」
前回のゴーレムを倒した時に貰った『魔鉄』。
その特性は、魔力を込めると硬くなるというもので、巨大なコア・ビーストと戦うために耐久力を追求してくれたらしい。その分切れ味は落ちるようだが。ついでに魔力を飛ばせるらしい。
「……クケェェェェーーーンッッ!!!」
「くっ!」
耳をつんざく大きな鳴き声とともに鳳凰が光を纏う!
「『あれは能力向上スキルと思われますわ!』」
「バフか!」
鳳凰っぽいっちゃ鳳凰っぽい!
「ケェェェ!」
「あれは……?」
そして鳳凰が大きく空中で羽ばたき出す! 同時に突風のような風が吹いていくつもの羽がこちらに殺到する!
「『羽を風魔法に乗せて飛ばしてきてるよ! 凛ちゃん!』」
「大丈夫! ブラックハイネス!」
「『はやっ! 目で追えないんですけど! わん!』」
無数の羽を、新しい剣で全て叩き落とす。うん、手に馴染むしいい感じ!
「このまま……くらえー!」
羽を全て叩き落としたのを確認、魔力が飛ぶという性能を試させてもらう!
気合を込めて振り抜くと、魔力が白い光となって鳳凰に向かって飛んでいった!
「『これぞフランチックリオンブレードですわ!』」
「『聖母慈愛飛翔剣だよ~!』」
「『……オラオラリオンサマフライングソード……わん』」
何その技名……全部却下だよ……。
「クケッ!? ケェェェェ!!!」
「よしっ! やったか!」
魔力の斬撃は鳳凰を斜めに両断! そこで俺ははたと気づく。
俺は今……何と言った?
「『バカぁーーー! 何でそのセリフを言っちゃうのよぉーーー!!!』」
「いやいやまさか……敵は真っ二つ――」
「ケェ……クケェェエエエエエーーーンッ!!!」
そのまさかだ、とでも言うように……鳳凰の体が光りに包まれたと思ったら体が元通りになってしまった!
「『すさまじい生命力に回復力ですわ……! こんなのどうやって……』」
「見てあれ! 魔法を使おうとしてる! あれはまずそうだよぉ~……」
見ると鳳凰の周囲で膨大な魔力が渦巻き、魔法陣のようなものに集まっている。
「ケェーーー!」
「ありゃまずそうだ……ブラックハイネス!」
魔力を飛ばしてみるが、しかしそれすらも吸収されてしまう。
「ちっ!」
こうなったら素早く移動して撹乱するしかない。ゴーレムもそうだったが、巨大なコア・ビーストにしたら人間サイズの相手を見つけるのなんて難しいだろう。
「ケェーーーンッ!」
やがて鳳凰の魔力チャージが終わりを告げ……一筋の光が轟音と共に放たれた!
「――っ!」
一瞬前にいた場所の周囲が吹き飛び……焦げてる!?
「ぐっ!」
「クルルルルッ!」
確認する間もなく、鳳凰から放たれているレーザーがそのまま俺に追従するように迫ってくる!
ゴーレムと違って魔法の扱いがうまい!
「――なっ!」
それでも走り回っていたが……足元を滑らせてしまった。
「ガラス……!? 熱で!?」
そしてレーザーが……!
「ぐああああぁぁぁぁ!」
熱い熱い熱い! 体が燃えるっ!?
「『凜音様っ!?』
「『いやぁああああ凜音様ぁっ!』」
フラン……!
「ブラック……ハイネェェェスッ!」
「クケッ!?」
レーザーを剣で受け、切り裂く。
そしてそのままの勢いで鳳凰に肉薄する!
「――ッ! ケェェェ!」
「逃すか!」
上空へと距離を取ろうとした鳳凰、しかし俺の方が早い!
首筋に剣を突き刺し必死にしがみつく!
「死ねっ! 何度も蘇るなら……何度でも死ねっ!」
「グゲェッ!?」
頭を拳で粉砕するが、すぐさま再生。また頭を砕き、再生。延々と続くかも知れない攻防。
しかしいくら鳳凰でも、魔力は無限じゃないだろ!
「ケェェェ!」
「――こいつ……!」
先ほどよりは小規模だが、同じような魔力が展開される。自分ごとやるつもりか!
「そうはさせるか!」
何度頭を砕いても、しかし止まらない魔力の脈動!
「こいつ! いや……そう言えば……!」
剣の刺さってる場所は再生していない。いつか排出されるかと思っていたが……これはもしかして!
「再生される場所に異物があったら……どうする!」
「――ッ!?」
頭があった場所、そこに『収納』から取り出した大きめのゴーレムの残骸をブッ刺す! どうだ、ゴーレムと鳳凰のキメラだぞ!
「――ッ! ――ッ!?」
再生することができず身じろぐ鳳凰、やがて力尽きたかのように……地に落ちた。
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