400.進化する子ふぇんりる
お化粧をしたら、髪の毛を引っ張るだけで後光が差すようになってしまった。
無駄な機能が搭載されたな……。
「それにしても、ミカ。驚いたわよ」
「セイラちゃん」
エンデにおける真のシゴデキ女、宰相のセイラちゃんが、感心したように頷く。
「みっかさまぁああああああああああああああああああああああ!」
「うぉ! なんだぁ……!?」
突然、誰かが私にのしかかってきた。
見やると……そこには、おめかしをした……。
「フェルマァじゃん!」
「はいっ! あなた様のフェルマァです! ああ、お久しぶりですわ!」
べろべろべろ、と獣人姿のフェルマァが私の顔を舐めまくる。
最近姿が見えなかったけど、まあ、子ども達と一緒に、ゲータ・ニィガ内で溢れる魔物達を狩ってくれていたんだよね。
「ごめんね、面倒ごとを任せちゃって」
「良いのですっ。ミカ様のためなら、わたくしなんでもいたしますわっ! この身はミカ様のものですのでっ」
あ、危ない発言だ……。
「馬子にも衣装とはこのことねぇ」
と、セイラちゃん。私のドレス姿が珍しいようだ。
「ミカ様は何を着てもお美しいですが、今日は特別に綺麗ですわ!」
「あ、ありがとう……。あとベロベロやめて……。化粧が落ちちゃう……」
トマト君が慌てて、私のお化粧直しを始めた。
フェルマァは、その場にお座りをする。
「って、ふぇる太たちは?」
「うぉん! いるぜー!」
「あたしもいるわ!」
「…………」
……???????
なんか、見知らぬイケメンと、美少女が二人がいた。
赤髪のイケメン少年、青髪の元気美少女、紫髪のクール美少女。
……この組み合わせに、なんか……見覚えがあった。
え?
「ま、まさか……ふぇる太?」
「うぉん! そうだぜ!」
「え、ええーーーー!? なんで、いつの間に人化を覚えたの!?」
「魔物狩りまくってたら、なんかできるようになったぜ!」
な、なるほど……。
魔物を倒してレベルアップし、人化までできるようになったのか……。
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