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過去の鍵  作者: 碧河 蒼空
一章
9/14

4月8日 ~だから違うんだってばー!!~

 「4月7日~…恭ちゃんのっ…バカーーっ~」を編修しました。プロローグにぶつかった女の子と舞と一致させる一文を入れ忘れていました。なんという失態(汗)

 見波さんと一緒に通用門へ行くと、そこにはあの三人組が居た。

 門まであと十メートル程の所に来た時、僕と玲司の視線が交差する。彼の様子に気付いた残りの二人も続々と僕を見つけ、背の低い方の少女、天月さんが控えめに手を振ってきた。僕を待っていたのだろうか?

 僕は彼等に歩み寄る。

「早かったな。仕事が終わってたとか?」

 彼等の元に着くと、玲司が意地の悪い笑みを浮かべ、話しかけて来た。

「正解。これから、そのお詫びにクレープを買いに行くところ」

 見波さん一人に仕事をさせてしまった自分に対して呆れと、彼女に対する申し訳なさから、僕は力なく答える。

 僕の回答を聞いて、菜々香は口を開いた。

「へぇ。それで、横の子がもう一人の委員長?」

 見波さんを視線で指して、そう問う。

「そうだよ」

 菜々香の問いに肯定で返すと、彼女は見波さんの方を向いた。

「災難だったね」

 菜々香がそう言うう。見波さんは苦笑しながら返すのだが、その言葉はここにいる全員が予想だにしないものだった。

「そうだね。まさか、お詫びを出汁にナンパされるとは思わなかったわ」

 やれやれ、という風な口調で、見波さんは言葉を紡ぐ。

「ちょっと待ってっ。何言ってるのさ!?」

 僕は慌てて見波さんに詰め寄るが……。

「ほ~」

 玲司はニヤニヤして、こちらを見てくる

「恭介、ナンパが悪いとは言わないけど、少しは状況を考えなさいよ……」

 菜々香は心底呆れている様子だ。

「違うよ。第一、クレープに誘ったのは僕じゃないしっ」

 俺は必死に誤解を解こうとする。

「……恭ちゃん」

 しかし、その思いは届かない。天月さんは肩をわなわな震わせていた。視線からも怒気が読み取れる。

「最っ低!!」

 彼女はそう言い放った。てか、何で怒ってるのさ!?

「だから違うんだってばー!!」

 この後、見波さんが誤解を解いてくれるまで、俺はこの状況に翻弄されるのだった。

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