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4月7日 ~“また”じゃない。これから始めるんだ~
自宅に帰り、自室のベッドに体を投げ出した。天井を見つめて考えるのは、あの三人の事。
彼等は中学の友達と余りにも違っていた。俺はこっちに居た頃、どんな人間だったのだろうか?そして、僕はどうすれば良いのだろうか?
暫くしても考えが纏まらず、息を大きく吐いて、両腕を瞼の上に乗せた。
――多分、大丈夫。こんなに遠くに来たんだから。
息と共に思考を吐きだしたら、何だかどうでも良くなってきた。
…それに、どうせこっちでやり直すつもりだったんだ。
ベッドから起き上がって、制服を着替える。
『…またこれから始めようと思うんだ』
思い出すのは、その一言。
“また”じゃない。これから始めるんだ。“今の僕”を。そう、それで良いんだ。