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過去の鍵  作者: ブルーガソウ
一章
5/14

4月7日 ~“また”じゃない。これから始めるんだ~

 自宅に帰り、自室のベッドに体を投げ出した。天井を見つめて考えるのは、あの三人の事。

 彼等は中学の友達と余りにも違っていた。俺はこっちに居た頃、どんな人間だったのだろうか?そして、僕はどうすれば良いのだろうか?

 暫くしても考えが纏まらず、息を大きく吐いて、両腕を瞼の上に乗せた。

 ――多分、大丈夫。こんなに遠くに来たんだから。

 息と共に思考を吐きだしたら、何だかどうでも良くなってきた。

 …それに、どうせこっちでやり直すつもりだったんだ。

 ベッドから起き上がって、制服を着替える。

『…またこれから始めようと思うんだ』

 思い出すのは、その一言。

 “また”じゃない。これから始めるんだ。“今の僕”を。そう、それで良いんだ。

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