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過去の鍵  作者: ブルーガソウ
一章
3/14

4月7日 ~いつも一緒だったんだよ?~

 目を開けると、そこには見知らぬ天井が広がっている。

「気が付いた?」

 起き上がろうとしたら、右から声が聞こえた。声のした方を向くと、そこには、僕を殴り飛ばした女の子が椅子に座っていた。

 辺りを確認すると、どうやらベッドに寝かされていたらしい。回りはカーテンに囲まれている。ここは保健室だろう。

 とりあえず、身体を起こそうと、身体に力をいれる。

「…っぅ……」

 が、頭を動かそうとした時、頭に鈍い痛みが走った。

「だ、大丈夫!?」

 女の子が僕の身体を支えて、起こすのを手伝ってくれる。

「…ありがとう」

「ううん…それよりも、さっきはごめんね。恭ちゃんの事情も知らないであんな……」

 僕がお礼を言うと、女の子は悲しそうに誤った。彼女の話を聞くと、僕は殴り飛ばされた後、壁に頭を打って、気を失ったらしい。保険の先生は、今日は偶々居なかった為、彼女が付き添っていてくれたらしい。

「あれから、どれ位経った?」

「えっと…二十分位、かな」

 女の子は壁に掛かってる時計を見て答えた。

「そうか。なら、早めに戻った方が良いかな?」

「…そうだね」

 ベッドから降り、立ち上がると、二人一緒に保健室を後にした。

 教室に戻るまでの廊下を、僕達は無言で歩く。

「…それじゃあ、わたしのクラス、ここだから」

 四組の前に着くと、女の子はそう言った。

「…さっきは本当にごめんね」

 儚い笑顔で告げ、彼女は教室に入ろうとする。

「ねえ、君もその…八年前……」

「うん……いつも一緒だったんだよ?」

 今度こそ、彼女は教室に入って行った。

 一話をワンシーン毎で区切っていこうと思います。

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