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ポンコツ転校生が馬乗りしてくる

女子「トイレはどこぉ?」


男子「階段を下りたらすぐのところにあるよ。って! ちょっと待った! 下着で行くつもりだろ。それはダメだぞ。そもそも僕の目の前を下着でうろうろするのも本来はとてもまずい。超絶目のやり場に困るんだからな」


女子「そっかぁ。わぁぁぁぁぁぁっっっっーーー!!!」


男子「(床に置いていたお菓子に引っかかって、物凄くわぞとらしいような気がしたが、僕の股間の上に馬乗りになった佐藤さん。っ……! やばい身動きが取れない。佐藤さんの柔らかい部分が、僕の大切な部分に当たってらっしゃるのですよ。事情により《《どこに》》かは、お伝え出来ないのだが。――この角度、斜め45度から女の子を直視したら、女神様にしか見えん。可愛すぎる)……えぇっと、頼むから、そこから退けてください。お願いします」


女子「山本君ってやっぱりちゃんとついてるものは、ついてるんだねぇ。ついてないかと思ってたよぉ」


男子「それ言いながら、腰を揺らして遊ぶのは止めてください。犯罪ですよ。お願いします」


女子「えぇぇ、お馬さんごっこ楽しいのにぃ。もう〜。続きはまた今度ねぇ。じゃ着替えてトイレに行ってくるぅ」


男子「(佐藤さんが出て行くと、即座に窓を開けた。平常心を取り戻そうと必死に深呼吸をしている。佐藤さんはトイレから戻ってくると、ベッドに座って『聞いてもいいですかぁ?』と続けた)」


女子「山本君って、兄妹いるのぉ?」


男子「……いつかは話さないといけないと思っていたが、こんなに早くその質問を受けるとは。まぁいい。何を隠そう、引きこもりの妹が隣の部屋にいる。まだ生きていればその年、16歳になったろうか。僕が最後に彼女の姿を見たのはもう、3年も前のことだ」


女子「今、そこでばったり。あいさつしたよぉ」


男子「!!! そんな!! ――夢じゃないか、透けてなかったか、空中に浮いてなかったか、足は二本あったか?」


女子「普通に歩いてたよ。すごく可愛い顔してたよぉ」


男子「妹が可愛いと兄はとても嬉しい。でも、僕が一緒に住んでて3年会ったことがない妹に、……何故、佐藤さんが遭遇するのか」


女子「不思議だよねぇ」



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