ポンコツ転校生は女神様
男子「(家に来てしまった佐藤さんと格ゲーをしている。夢中になって『そこそこ、もっともっと、いいところに当たってる』と、ガッツポーズをしたり、負けると『痛いっ』と、ぐったりする佐藤さん。時間はあっという間に流れていくようだった。正直、部屋で女の子と一緒に遊ぶのがこれほど楽しいなんて! この楽しみを知った僕は、人生のシーズン2を迎えたと言っても過言ではない。しかし、今後一切、女の子が部屋に遊びに来る予定がないことを考えると、佐藤さんはまさに、僕の人生を彩るために転校してきた女神様だ!)」
女子「ちょっと休憩しよぉ。山本君のプレイが激しいから、疲れたよぉ」
男子「《《ゲーム》》ってきちんと入れろ。《《プレイが激しい》》の部分だけ抽出したら、へんな感じがするだろっ」
女子「だって、山本君の突きがすごいんだもん」
男子「やめろっ! 謝る。僕が悪かった。初心者相手にムキになって悪かった」
女子「男の子は、すぐにイっちゃうからなぁ」
男子「そ、それは夢中になるって意味であってるよな……。佐藤さん、ちょっと話そうか」
女子「さっきから、話しているょ」
男子「いいか、文法って知ってるか。日本語には、主語・述語・修飾語とそれぞれ役割があるんだ。それを略してしまうと、違う意味に聞こえたりする。日本語は、本来美しい言葉なんだ。きちんと使うように!」
女子「はーい。私、声出しすぎて疲れたよぉ」