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UFO? 異世界? 何それ? 美味しいの?  作者: 豊臣 鎌足
第一章 王都で冒険者を
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とりあえず困った時の駆け込み寺 冒険者ギルドへようこそ!

とりあえずの冒険者ギルド編です。


書けた所まで投稿しましたが、事実上の前後編構成になってしまいました。


後編はなんとか日が変わるまでにはお届けしたいです。

とりあえず食堂に降りてきたものの、目覚めたのがちょっと遅く、朝食は食いっぱぐれてしまった。


一条は仕事柄朝食、昼食は割りとしっかり取る方なので、仕方なしに外へ出る。


幸い、例の寝顔を見てた女性には会わずに外に出られた。

しかしそこで気がつく。

自分は無一文の上に、寝ていたせいでここがどこだか分からずこのままでは不審者で非常にマズイことに間違いなくなると思った。



とにかくまずは身分証と現金が必要になる。

現実逃避するまでもなくここは知らない、所謂異世界なのは間違いない。

それならばネット小説定番の冒険者ギルドに行き、身分証を発行してもらおう。

大抵の小説では万国共通、とにかく仕事の幅は広く日払いで最低限の生活費が稼げる困った時の冒険者ギルドのはずである。


その代わり、大体ヤのつくご職業の方と同じくらい小説では世間体の悪い職業イメージであるのが玉に傷ではある。


宿を出て右に町の正門が見える。左手は王宮と思われるお城が。

どちらも少し歩く必要がある程遠いはずだが、王宮のほうが正門寄り遠いはずなのに同じくらいの大きさに見える。


位置関係から今立っているところがメインストリートと思われるのでテンプレートではお城に向かえばそのうちにギルドにたどり着くはずである。



お約束通り、暫く歩くと剣と盾のマークの看板の建物を見つける。

扉をくぐるとやっぱりお馴染みの酒場と役場を合わせたような感じの部屋が目に入る。



天井に吊り下げられたプレートを見て新規登録のカウンターに向かった。


「いらっしゃいませ‼ご新規の登録ですか?」

特長的な耳をしているエルフの女性が声をかける。



「はい。とある国から来たのですが路銀がなくなりまして、宿の方に相談したらこちらに伺う様に言われまして」

一条はそう答えるとエルフの受付嬢は冒険者ギルドの説明を始める。



彼女らがいうには、冒険者ギルドは概ね思った通りのところだったのであるが、いくつか大きな違いがある様である。

一条の印象では冒険者ギルドの機能は、元いた世界に例えると消防署と消防団の関係が近いかもしれない。


つまり、まず大きな違いは、ふつうの一般人は誰でもほぼ例外なく冒険者ギルドとその他のギルドに二重登録をしているそうである。

元の世界でも消防や警察署はほぼ全ての人が住んでいる地域に配置されているが、地方に行くほど必要とされる分野がまちまちになる。

たとえば、高齢者世帯が多い地域では一般的に犯罪は少なくなるが、交通事故や徘徊等の危険性が高くなる。

もっともここ数年高齢者に詐欺を働く輩が横行しているのでそうとは言えないのであるが。

消防も同じように高齢者が多い地域では、火事は高齢者にも扱い安く安全性の高い白物家電の普及で起きにくくなっているが、急病の発生率は飛躍的に増加する傾向が多い。

その為警察署は防犯ボランティア、消防は消防団を組織化して、消防署は主に救急を、消防団は火事を担当することにしている地域もある。

火災発生率が低いからといって普段からの啓発活動はおろそかにできないが、発生率が低いのに常時充分な数の人員、装備を待機させている訳にもいかないので、普段は一般の仕事をしている方の中で協力して頂ける方を募って組織化されたのが消防団である。

火災が発生したら、消防署と協力して同じ権限をもって迅速な消火に努めるのである。


こちらの冒険者ギルドも同じように、治安や消防の分野で常時目を光らせるのが騎士団で、魔物の討伐やこちらの世界でいう交番みたいな事を担当しているのが冒険者ギルドだそうである。


また、国や地方に関係なくギルドの身分証は機能するので一般人は、身分証兼パスポートとしても利用するそうである。


職業によっては冒険者ギルドに加入することが不可欠な場合もあって、例えば宿の食堂等はアイテムバッグや収納魔法を所持している人間はほぼいないので、素材を大量に仕込んで保管をする事が出来ないために、自力で採取に行ってその範囲内で提供するのが普通だそうである。


また、採取して余ったり、必要のない部位はギルドで買い取りしてくれるのでムダが出にくい&小遣い稼ぎになるのである。

なのでいきおい冒険者の引退後は圧倒的に料理人が多いそうだ。


何せ討伐のために長期遠征をすれば料理スキルは必須の上に、獲物の鮮度維持等の理由で高価なアイテムバッグを所持しているものが多いからである。

しかも自力で素材採取が効率的にできる上に、ツテで手に入らない素材も格安入手できる可能性があるだけでも、ただの料理人よりもアドバンテージがかなりある。



そんなこんなで、冒険者ギルドは素行の悪いのが比較的多いので嫌われギルドではある筈が一般人にもっとも身近なギルドでもある様である。



「で、お客様、イチジョー様でしたか。新規登録のカテゴリーは如何なさいますか?

身分証だけのカテゴリーですと、登録料は無料ですが、採取はともかく、狩猟等のを本気で行われる場合は銀貨一枚の手数料がかかります」

ニッコリとエルフの受付嬢は微笑むが、こちらは現時点で無一文。

渋い顔をする一条に毎度の事の様に説明を続ける。



つまり、一条の様に無一文で冒険者ギルドに駆け込む人は余りいないが、結構な割合でいるという。


そりゃ、自然災害や戦争が当たり前の世界な上に、魔物の襲撃で村が数人を残して全滅というのも珍しく無いそうだ。

その場合は速やかに国が保護をずるそうだけど、結構な確率で非合法奴隷商人が騎士団の到着前に拐ってしまうそうである。


その様な被害に会った人は騎士団や冒険者が発見した場合に限り

速やかに保護と奴隷契約解除をする決まりになっているようだ。


その為、違法奴隷商人の根絶とそうした自然災害や魔物の襲撃被害者の速やかな生活再建のためにも無一文からでも冒険者ギルドにガチ登録したいと来る人もいるそうだ。



ただし、そうした事情の人よりも年端のいかない少年が、英雄物語等に憧れて家を飛び出して登録を強要するケースのほうがかなりあるそうである。

もちろんその様な理由は認められる訳がなく、例外として貴族階級の子弟と基準以下の貧困家庭の子弟は認められるそうである。

理由は簡単。前者は跡継ぎの箔付けのためと、御家騒動の意図しない被害者子弟の生活救済。後者はもっと単純に生活保護と自力生活再建のためである。

後者の場合は、採取、狩猟の買い取りは割増率が高く設定されているそうである。


そもそも装備にお金がかけられないから持ち込める獲物も限られてしまうからね。


冒険者の多くはそうして自立したものも多く、貴族子弟も普通にパーティーを組んだ経験のある者は、そうした境遇のメンバーと組んで活動する事も多く、その生い立ちを聞いた子弟はこの割増率の制度の意義に多くの者が賛同してギルドに割増支給用に寄付をずるそうだ。



「なので所定の手続きと、身元が確認出来れば手続き手数料は無料となります」


エルフの受付嬢は微笑むが、そもそも身元なぞ証明できるわけがない。

こちらは異世界転移組だ。

一応運転免許はもっているけどとても通用するわけがない。

大体日本国何てこちらには存在していないのだから。


途方に暮れた一条。

さぁどうしよう。

閲覧ありがとうございました。


前書きにありました様に後編を今必死に構想を練りながら書いています。


このお話、このまま進めてもいいのか不安感いっぱいですよね~。


泣きながら走って遠ざかる作者。(;つД`)

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