厄介事、連鎖的にご登場 泣
今回は戦闘シーンの描写が主です。
会話はほぼなくなりました。
次回・・・会話の嵐になりそうで、どうしようか頭を抱えています。
前話、ご感想を頂きました。
とても嬉しかったです。ありがとうございました!
何でもないことと思っていましたトコに注目していただけたり、アドバイスをくださいましたり、読んでいてとても嬉しかったです。
最新話もどうか楽しんでいただけますように。
一条の目の前が白くなり、そして風景が見えるようになった。
しばらくポ~と、あれって夢かな?とか考えようと思った瞬間。
車が激しく揺れて目の前に大木が!!
慌ててハンドルを切って回避!切った先にも大木が!
一条は顔を真っ赤にしながら、とにもかくにも道に出なくてはと車をスラロームさせながら前進させる。
止まること=移動手段の喪失と思ったからだ。
考えるまでもなくここは山の中であることは明白だから、腐葉土や根の間にタイヤがはまって動けなくなったら人が都合よく来るわけないはずだ。
つまり現時点において山岳遭難が確定。
大体慣れた通勤ルートの、県道72号を走っていたはずなのに目の前の風景は合致しない。
だがここで車を地面にとられて走行不能にしてしまうことは、ここはどこであれ確実に野垂れ死にが確定してしまう。
「しめた!すぐに道が見えた!」
あとちょっとでとりあえず一息つけると思った瞬間!!
まぁ世の中そういう時程落とし穴が必ずあって無意識にでも回避できる人は大抵成功者と成れるものですよね~。
なので、落とし穴にはまらない様に世の中にはマニュアルやto Doリスト、チェックリスト等があるわけですが。
だけど、ね。これはないと思うんだ。うん。
山だけど、動物が飛び出てくるのも分かっていたけれど、飛び出してきた動物が大型犬程もありそうな図体に額にユニコーンみたいな角がある生き物って。
それが右前輪に突き刺さり道に出たとたんに右にハンドルをとられて曲がりながら停車する。
慌てて外に出ようと思ってドアを開けた瞬間に犬と目があって・・・
犬の首を刀で落とした。
返り血を浴びながらタイヤに刺さった犬の胴体を蹴飛ばして降車して呆然と右手の刀を見る。
持っているはずのない真剣。
そりゃ自宅内の自室には魔除けと居合いに興味が湧き模造刀は買って所有しているけど。
そんなことを数秒考えているとおよそ6M程離れていたところに停車していた幌つき馬車の後ろに立っていた大男に怒鳴られる。
「ぼさっとするな!後ろ!」
咄嗟に振り向こうとするが、一条の視界に入るかどうかの位置で対応が間に合わないと直感的に悟る。
思わず火の壁をイメージをするとその瞬間、襲い掛かろうとしていた二回り程大きな犬の真下から半円状に高さ2M以上の炎の壁が出現する。
犬は悲鳴を上げて前転して一条の目の前に腹を見せて地面に叩きつけられる。
内心恐怖に駆られた一条は迷う事なく犬の首に刀を振り下ろす。
一瞬真剣を振ったことがない一条に時代劇のように剣が振れるわけないと思ってしまい、思わず先程から身体中を駆け巡る訳のわからない熱のような流れを刀にのせるイメージをする。
犬の首を狙ってはいるものの、止めを指し損ねると自分の命取りになることは直感的に分かっていたので、藁をもすがる思いで自然に魔力を刀に這わせたのである。
狙いは寸分違わず犬の首元に切れ味が増した刀が吸い込まれるように切断をする。
首をはねた瞬間に炎の壁も消失して辺り一面焼け焦げた土と顔や腹を火傷して絶命した犬が横たわる。
一条の視界半円状にいた犬は全滅したものの、残る馬車側の半円にはまだ少数の魔物がいた。
一条はそちらの方向を見ると、2番目に大きい犬と目が合う。
ほんの数瞬視線を合わせたのち、2番目に大きい犬は遠吠えを上げると瞬く間に姿を消した。
馬車を取り巻いていた犬も後を負うように姿を森の奥に消していく。
一条は現時点で知るよしもなかったが、なんの訓練も無しに大量かつ数種類の魔法を使ったために魔力切れを起こしたのであった。
身体中がだるくて顔を上げるのも億劫な状態で車の脇に座り込み、近づいて来る女性のスカートを視界の端に捉えたところで意識を失った。
最新話如何でしょうか?
今回はちょっと短めな上にほぼ描写で終わった気が間違いなく有りますけど・・・(;つД`)
次回は一条に近づいてきた謎の女性。
まだ女性のプロフィールは何もかも考えていませんが、女性の回りで伝説の冒険者の最初のメジャーな獲物と感想をお寄せ頂きました方のリクエストで、魔法のたわしがちょっと他ではない使い方で唸ります。
あの魔物とたわしの戦闘シーンだけ大体頭で構想が出来てる作者って。 謎。