ひと呼吸 ふた呼吸 みっつめの大切
いつものとおりのお地蔵さんの前
柔らかな風が心に吹く
ここのお地蔵様は大切にされている
近所のおばあちゃんがいつも撫でながら
綺麗にチャンチャンコを着せてあげている
ささやかなお供え物もある
ふと我が家のお仏壇にある
栗饅頭の賞味期限を思い出す
帰ったら確認して早く食べよう
ここの通りは
中高生の通学自転車が多い通り路
あのおばあちゃんは
交通事故がありませんようにと
お地蔵さんにお願いしているのかな
ふとわたしも立ち止まり家族の無事を祈って
ひと呼吸
そしてあなたの無事も祈って
ひと呼吸
空を見上げて
あの人の笑顔にもひとつ、力を貰えた
このお地蔵さんの前を通る前の曇る気持ち
わたしがいったい何をしたのだろうか、、
という邪念に、
下ばかりみていた
でも
道端にはタンポポ
つくしみたいな綺麗な紫の実をつけた植物
小さな春の足跡があちこちに咲く
ひと呼吸、ふた呼吸、みっつめで、
まあ いいさ 好きなように言ったらいいさ
みんな自分を大切にしてるだけ
お地蔵様みたいにまあるい心を下さい
そう、お願いをしよう
そして深呼吸だ
そうしたらよるには
あなたが大切に大切に撫でながら
チャンチャンコを着せてくれるかな
あったかいよ
あったかい
今日の夕日
震えながら大きく輝いてた
あなたのあたたかなほほ笑み
どうかわたしを包んでください
まあるくまあるく 笑うから
どんな時にでも あなたを大切にしたいと
そんな気持ちが
震えながら 大きく輝いた