第0.5話 日本国
よろしくお願いします。
現実とは少し違う地球での話。
時は令和3年、2021年10月、日本においてとある事件が発生した。
この時の日本は他国との貿易は勿論、人流すらかなり制限していた。特定の国、英国と蘭国と明と清のみと長崎の出島での交流のみ許されていた。
日本の政治体制は、25代将軍徳川家時を行政の頂点とした幕府が執り行い、立法は選挙で選ばれた国民の代表達が、司法は最高裁判所を頂点とた法律の専門家である裁判官や弁護士などが担い、これら3権にニラみを効かせる天皇を頂点とした朝廷との4権分立が長らく続いている。
また、全員が全員帯刀、髷を結っている訳でもなく、現実でも力士くらいしかいないようにこの世界でも将軍か、行政の大臣クラスか、力士くらいしかいない。後の圧倒的多数は現実のと同様である。英国、蘭国、明、清経由で最新技術、資源が入ってきており現実と大差ない生活水準を確保している。
こんな日本であるが、長らく鎖国を続けている。理由は現実のとだいたい同じである。因みに日本と世界の男女比の違いについては勿論日本も英国、蘭国、明、清も情報として分かっているが日本側の巧みな口封じにより他の国に漏れる事はなかった。この時の男女比は日本はほぼ1:1で総人口は約1億2千万人、他の国は1:20から1:10000まで幅はあるものの平均で1:25程度であり、世界の総人口は約70億人である。
なぜ、日本だけ男女比が1:1なのか、遺伝子、環境、奇跡、様々な理由があるが、多少の変動はあるもののはるか太古から男女比は日本だけほぼ1:1になっているらしい。とにかく、この地球ではこうなっている。
さて、冒頭にある事件とあるが、簡単に言うと黒船来襲である。そう、米国から派遣された艦隊が来たのである。この時の米国は陸海空ともに世界一の軍事力、そして経済力、影響力を誇っており、様々な国に時には武力、時には経済により各国に進出していた。
勿論、この世界にも飛行機はあるが、日本が鎖国中の為艦隊を派遣した。日本としても無闇に攻撃できず、これを受け入れる事になる。
こうして、あっという間に日米間の友好条約が結ばれる事になる。
尊王攘夷運動とかはあったものの、倒幕には至らず。結局は維新のような事にはならなかった。
だが、この条約がキッカケで、日本の事が世界に知られる事となり、世界各国から開国を求められる事になった。
世界では約250ヶ国あるので日本は元々付き合いのあった国と米国に対して開国する事になった。
最も、急激な受け入れができない為、日本の首都である江戸に大使館を建設し、外交官の受け入れと使節団の受け入れくらいからとした。あと、日本は世界連合に加入していないため、加入する事になった。
開国することにより急速に変化する日本、そして世界も。勿論、日本人も外国人も。
次回は27日に投稿予定です。
また、次回から第1章、第1話です。