ヴァンパイアグールと次のイベント
よろしくお願いします
王器の性能を試した後、俺はウクと一緒に街に来ていた。
「――次のイベント?」
(この前イベントあったばかりなのに?)
「そう、もうすぐあるんだって」
「早くない?」
「早いね、皆がPV戦にやる気があるうちにって事なんじゃない?」
「なるほど~」
(どんなイベントなのかな?)
「イベント内容は?」
PV戦にやる気がって事は対人戦は確定だよな。バトロワを二回連続は無いだろうから違う内容になるだろう。
(トーナメントとか?)
「イベント内容はギルド戦だって」
(ギルド戦!?)
「ギルド作れるようになったの!?」
「なったよ」
(マジで!?)
「どうやって作るの!?」
何としてもギルドリーダーにならないと!ギルドリーダーって響き、格好いい!これもロマンだよ!
「待って待って(笑)、まだ作れんよ」
「……どゆこと」
「もう直ぐしたら小さいイベントみたいなものがあって、そこでギルド設立用のアイテムが手にはいるらしい」
「ふむふむ、何としても出ないと!」
「パーティー戦だから一緒にする?」
「おう!もちろん!」
ウクと一緒ならいける!
「カイトとユートも誘うでしょ?」
「うん、メッセージ送っとこ」
「おけ」
ポチポチっとフレンドメッセに「ギルド設立のイベント一緒に出よー?」と送った。
俺達、大会の猛者が暴れるぜ!
(ふふん、楽しみだ)
「そうと決まればやっぱり?」
「レベル上げだな!」
(今日こそあの『ウィルト洞窟』をクリアしたい)
ヴァンパイアグールになってから何回も挑戦するけどマップが全部埋まらない。それに俺がヴァンパイアグールになったきっかけである『カーミラ王の遺跡』にもたどり着けてない。
今日はウクと一緒だし何か掴めるかもしれない。
◆□◆□◆□◆
~『カーミラ王の遺跡』~
「お、何かあるぞ?」
「見つけるの早っ」
こいつには何かを発見するセンサーでも付いているのか?
(俺の苦労はいったい?)
ウクが見つけたのは、不思議な扉だった。見た目は『カーミラ王の遺跡』で見た装飾に似ているけどこっちの方が禍々しい。扉以外は何もなくどこで○ドアのような感じで扉だけ。
「早速、入ってみようか」
「そうだね、何かあったら逃げよう」
「うん、じゃあ、入るね」
ギイィ……
「……なんだここ?」
「館?」
扉を開けると中は古い建物の中だった。廊下が長々と続き、先が見通せない。壁には絵や壺が飾ってあって、まさにファンタジーの豪邸のような雰囲気を醸し出している。
ギイィ――バタンっ
「……ねぇ、扉閉まったよ」
「閉まったね」
「絶対これ何か始まるでしょ、特殊クエスト?」
「わからん、取りあえず進んでみよう」
「そうだな」
扉が閉まるとさっきまでの(ヤバくなったら逃げればいいや)という気持ちは消えて、ゲームであってもかなり怖いシチュエーションに少し怖くなってしまった。気分はお化け屋敷、思いっきりダッシュして駆け抜けたい。
「怖いの苦手なんだよなぁ」
◆□◆□◆□◆
暗い廊下をしばらく進んでいくと音がし始めた。
ヒタヒタ……
何かが歩く音ような音は、反響してどこから聞こえてるのかはよくわからない。
(ふっ、なめるなよ)
こういうシチュエーションのときは
(後ろから、と見せかけて!)
「上だ!――
「ギィシャァアガァア!!!」
前からゾンビが走ってきた。
「―――何で前から来るんだよ!」
(丸見えじゃねぇか!)
よくわからないけど腹立つ!
ゾンビの無表情がさらにムカつく!
「完膚無きまでにぶっ倒す!」
(死ねぇ!)
「いや、何に怒ってるんだよ?」
横で呆れたようにウクが溜め息をついていた。
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