↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/54

グールと長っ!

よろしくお願いします

 ……


 ……


 会わない。


 スケルトンに会わない。

 スケルトンだけじゃなくて他のアンデッドにもほぼ遭遇しない。

 今まで会ったのは初めのスケルトンとゾンビが二人だけ、ゾンビも魔法一撃だったから強さがよくわからなかった。


 アンデッドは生者の気配を察知して近寄ってくるって聞いたんだけど……。そしてプレイヤー側のグールやスケルトンも一応生者判定になるらしい。


 もしかして【死に向かうもの】のせい?


 あれ説明文に「死に向かっていると気づいた者に与えられる」って書いてあったよね。

 もしかしたら俺は半分くらい死んでる扱いなのだろうか?


 敵に殆どあってないからどんどん奥に進んでるんだけど、このまま行くと洞窟抜けて次のマップに行ったりして?


 それはそれで面白そうだけど……。


 このまま遭遇しないってのは少し面白くない。

 何か無いだろうか?


 何か……。


 「う~ん……おや?」


 あそこから地面の色が違う。

 砂じゃなくて石が露出しているみたいだ。


 何かあるかも?

 行ってみよう。


 ◆□◆□◆□◆


 「……おお」


 遺跡だ。

 格好いい。


 壁も段々洞窟から柱や壁が見えるようになってきた。地面もさっきまでのような砂が上に被さった感じでは無く、いかにも雰囲気を醸し出す石の床だ。


 マップでは『カーミラ王の遺跡』となっている。


 カーミラって言うのは女性の名前だと思うんだけど、女王って事かな?

 

 このまま進んでみるとしよう。


 「……何だ?」


 床が振動している。


 「──!」


 巨大なスケルトンだ。

 目の前の道を横切っている。

 

 この振動はこいつのせいだろう。

 恐ろしい威圧感。


 三メートルぐらいあるんじゃなかろうか。


 こっちに気付くなよ……。


 「──グガ?」


 やば、気付いた。


 「逃げよっ!──ってムリ!」


 俺が隠れていた場所と巨大スケルトンとの距離が近い!


 それならば!


 「一矢報いてやるっ!【フレイムショット】──ッ!」


 結構強そうなモンスターだけど俺の魔法効くか?


 「グ?──グガッアアア!」


 (……あれ?)


 「燃えてないアイツ?」


 巨大スケルトンのHP凄い勢いで減って行ってる。

 

 「もしかして結構弱い?」


 確かに崩れかけてたところもあったけどここまでもろいとは……。


 苦しんでいる間にもう一発、


 「【フレイムショット】――ッ!」


 「グガッ……」


 崩れた。


 巨大スケルトン崩れた。燃えてる。

 余りにも呆気ない。


 「――そう言えば何てモンスターなんだ?」



 巨大スケルトン“偉助(いすけ)” レベル7


 巨大なスケルトン。生前、ただの人間だったが出稼ぎ中に奥さんに「退屈だから」と浮気され、その後俯きがちに歩いていたため、街を歩いているとお忍びの王女様にぶつかってしまい捕まった。その後王女が痴漢されたと証言したために死刑となった。その悲しみが自身をスケルトンと変えた。

 スケルトンとなった偉助はスケルトンソルジャーの部下になったがそこでもスケルトンソルジャーのストレス発散の為に何度も身体の一部を砕かれた。今も残るその傷はその頃のものである。

 長い年月をへてスケルトンソルジャーへと進化したが砕かれた骨の隙間から魔力が抜けていき、通りかかった冒険者に砕かれた。

 そこへカーミラ王が通りかかる。彼を哀れんだ王は彼に力を与え自分の城の門番を任せた。彼の体は通常のスケルトンの大きさを遥かに凌駕する巨大さとなった。

 ちなみに彼の哀愁は自身の骨すらカラカラに乾かし、火を付けると簡単に燃えるらしい。



 な、何か説明文超長い……。

 それとこのスケルトン、ネームドモンスターだったんだ。


 かなり壮絶な人生送ってるな、お忍びの王女にぶつかって痴漢の疑いで死刑って……。


 しかも【火魔法】が効いた理由が悲しい。

 哀愁……。


 でも偉助の人生以外にも気になるところがあったな。カーミラ王の城ってここの遺跡のことか?

 門番って書いてあったし。


 カーミラ王ってのはどんな存在何だろう。力を授けたって書いてあったし人間じゃなさそうだ。


 <レベルが上がりました>


 レベルが上がったみたいだ。

 モンスターなのにとてつもなく申し訳なさを感じる。

 偉助はあんな感じでも結構経験値があったらしい。


 そういえば、このモンスター俺に気付いてもこっちが攻撃するまで襲ってこなかったな。もしかしてこいつもアンデッドだから【死に向かうもの】を持ってる俺には攻撃しないのとか?


 それなら俺は無抵抗のやつに攻撃したことになる。


 「……ごめん、偉助」


 <【火魔法2】が【火魔法3】に進化しました。称号【死に向かうもの】により魔法【死にゆく業火】を獲得しました>


 すげぇ名前の魔法来た。

 【死にゆく業火】って何だ?


 「えっと……」


 自分の身体を燃やして、その間持続ダメージ。その代わりHPをMPの代わりに使用することができ、一部ステータスが上昇する魔法らしい。


 「俺には再生もあるしピッタリの魔法じゃないか?」


 早速発動してみる。


 この魔法は【ファイヤーボール】や【フレイムダッシュ】と違って詠唱があるみたい。

 このゲームでは強力な魔法には詠唱があるってウクが言っていた。

 それならこの魔法も期待できそうだ。


 「《業火よ•命を燃やし死にゆく者に・強大なる敵に報いる炎を我が身に》──ッ!」


 さて、どんなものか。


 「──【死にゆく業火】!」


 詠唱が終了する。


 「おお!格好いい!」


 まるで炎を纏っているかのようだ!動くたびに炎が揺らめいていて格好いい。


 一体どのくらいのHPが減るんだろうか?


 【再生】が追い付く位だと良いんだけど。


 「俺のHPバーはっと…………は?」


 やばっ!

 残り五割を切ってる!


 「かっ、《解除》──ッ!」


 HPの減少が止まった。


 「……ふぅ」


 あぶねぇ。このままだと自滅するところだった。


 この減少のペースでは一分も持たない。かなり使いどころを限定されるスキルだ。【再生】とステータス上昇込みでこれ程とは……。


 いまいち効果はわからなかったけど、HPが減った今試すわけにも行かない。


 もどかしいが、このまま探索を続けるとしよう。幸い【再生】のおかげでHPは回復していくんだし。


 ……何でこうも変な能力ばっかり手にはいるんだ?


 「──考えても仕方ない先に進むか」


ありがとうございました!

もし良かったらポイントとブックマークをお願いします!

ありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。