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プロローグ 〜Re:Birth〜
あれ?さっきまで何を考えていたんだっけ?
何か大事なことを考えていた気がする。
まあいいか。
1000年前、神と人は争っていたらしい。
だが、それはとうの昔の話で、今は神は存在しなければ争いもない。
ていうかそもそも神様なんていないだろ。
いるわけない。いやマジで。
俺は神様なんて信じてないし、そもそも自分が神様だなんて言うやつはもっと怪しい。
ましてや真顔で「あたしは大天使の1人、サンダルフォンよ」なんて言うやつはもっとバカらしい。
が、状況が状況だと、そうでもないようだ。
正確には、辺り一帯が炎に包まれている状況で、目の前の人間の手から火がゴオオオ!と出たりした後で、白が大半を占める白と水色のコントラストが鮮やかなドレスを着た、夜色になびく長髪の美少女がそんな事を言えば、神様の存在を信じようと思うようだ。
思えば、これが始まりだったのだ。
長い永い、物語の。