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「俺は野球というものをよくわかってなかった。気づいたんだ。バッターには強力な味方いるってことを」
「なんだそれは?」
「風だ」
「あーなるほど・・・ってあれってそこまで強力か?」
「これから試すんだよ」
そう言って指をパチンとならした次の瞬間俺は野球場にいた。ゴオオオオオオと強風が吹いている。
「風速10メートルだ。これで打球をアシストする」
びっくりしたが僕は聞きたいことがあった。
「もしかして天気いじった?」
「少し・・・な。これであとはお前が打つだけだ。」
「まかせろ」
打撃練習が始まった。バッティングピッチャーはキングがやってくれるそうだ。
玉を真でとらえカキーンと飛ばす。ボールはレフトのフェンス10メートル手前で落ちた。
「おお!!すごい!!キングもう少し風を強くしてくれ」
「おう」
ビョオオオオオオオオと更に強い風がふく。
「これで次はいけ・・・どうした?」キングが訪ねる。
「風が強すぎで立ってられないよー」
風速30メートルは越えていた。
「すまん。今戻す。」キングが風を弱めようとする。しかし、「・・・おかしい・・・戻らない」
「早くしてくれぇ!」僕は必死だった。
「もう少しだから待って。」
なんとか戻そうとするも結局「無理、帰るぞ。」
打撃練習は中途半端に終わった。




