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高め合い

☆登場人物☆


高道(たかみち) (かける)

中学チャンピオンになり、鳴り物入りで山滋高校に入学したエリートランナー。

全国高校駅伝(都大路)に、全てを懸けている。


〇ベストタイム

1500m…3分53秒86



牛尾(うしお) 貴裕(たかひろ)

地元の中学から進学してきた1年生。高道と違い、持ちタイムなども平凡。


〇ベストタイム

1500m…4分25秒50



東谷(ひがしたに) 健吾(けんご)

高校から陸上競技を始めた初心者、1年。気が弱い。



脇中(わきなか) 健太(けんた)

山滋高校3年生で、陸上競技部主将。駆と同じく、強い山滋憧れており、再建を狙う。


〇ベストタイム

5000m…15分01秒33



(むらじ) 蓮音(れん)

山滋高校3年。陸上部副キャプテンで、走力はそこそこだが、チームを持ち前の母性で支えている。


〇ベストタイム

5000m…15分15秒15


田村(たむら) 龍一(りゅういち)

山滋高校2年。一見不真面目なヤンキーに見えるが、実は後輩の事も気にかけたり、結構いいやつ。


〇ベストタイム

5000m…15分03秒02


野口(のぐち) 祐也(ゆうや)

山滋高校2年。山滋高校トップの走力を持ち、駆と並んでエースの存在。冷めきった性格がたまにキズ。


〇ベストタイム

1500m…3分54秒24

5000m…14分26秒00



大和(やまと) 勇鳳(はやたか)

鹿鳴館宇治高校3年。驚異的な才能を持ち、2年にしてインターハイ、都大路準優勝を果たした鹿宇治高のエース。


〇ベストタイム

1500m…3分48秒98

5000m…13分55秒62



森島(もりしま) 貴之(たかゆき)

鹿鳴館宇治高校3年で、主将。鹿鳴館宇治高校が都大路準優勝したときのメンバーであり、また、3000mSCの前年度インターハイ入賞者。


〇ベストタイム

5000m…14分10秒20

3000mSC…8分58秒00

ー5月下旬。


春季大会の駆の優勝によって、晴れて正式に新入部員が入部して約1ヶ月の時が経っていた。


「ゼェ…ゼェ…ハッ!!!」


「オラ、ラストだラスト!ここの踏ん張りで5秒は変わるぞ!」


あれからというものの、部内のムードは日を追うごとに活発になっており、特に最近では駆と同じ1年生、牛尾の成長が著しい。


牛尾「だーー!つっかれたーーー!もう歩けねーっす!」


脇中「お前、だいぶ地力が付いてきたな。自主練習も結構やってるだろ?」


「まぁ、アイツにばかりでかい顔させたくないんで!」


そう言って牛尾は、駆に眼差しを向ける。


「53ー!54ー!55ー!55秒42!」


駆はインターハイ京都府大会の1500mに向けて、400mのインターバル走を行っていた。


牛尾「調整で55秒で軽く走るって…。スピードありすぎだろ!」


ここ最近の駆の調子はすこぶる好調だ。

5000mはともかく、1500mならもしかしたら大和にも勝てるのでは…と、部内の期待は膨れ上がっている。


「ほら、人のことすごいなーって関心ばかりしてる場合じゃないぜ!」


「あ、連さん!おつかれっす!」


牛尾に声をかけてきたのは、陸上部副キャプテンの連 蓮音だ。


「お前、今年はインターハイ他人事だと思ってるっしょ?」


「(ぎく!)へ!?そそそんなことないっすよ?」


「いいからいいから。お前1500でエントリーしといたから。」


「!?!?」


「駆と牛尾と、あと俺な。1500はこの3人でエントリーしたから。がんばろうぜ☆」


「いやいやマジっすか!大体俺出場権ないでしょ!」


「いやこないだ出た市内インターハイで、実はお前25番だったんだよ。だからいけるんだ。」


「そうだったの!?」


牛尾は、この二週間前にインターハイ京都市内予選1500mに出場していて、

そこで自己ベストとなる4分15秒50をマークしていた。


そこで、何故か手違いで最も持ちタイムの早い組に入れられたせいで、組内ではなんと最下位だったので、

牛尾本人としてはインターハイなんてとんでもない、という心境だったのだ。


「え、じゃあ俺京都インターハイ出られるんすか!」


「あぁ!がんばろうな!」


「よっしゃーーー!駆に俺の背中を見せてやるぜー!!」


田村「おおーーー!おまえも出るのか!よっしゃー!俺は5000で駆に後塵を浴びせてやるぜぃ!」


連「アホ二人組…」



京都インターハイに向けて、部内のムードは盤石だった。




ーザッ…ー



??「…また、うるさいの増えたんかいな…。」



その男が帰ってくるまでは。




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