表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/9

初練習

☆登場人物☆


高道(たかみち) (かける)

中学チャンピオンになり、鳴り物入りで山滋高校に入学したエリートランナー。

全国高校駅伝(都大路)に、全てを懸けている。


〇ベストタイム

1500m…3分55秒98



牛尾(うしお) 貴裕(たかひろ)

地元の中学から進学してきた1年生。高道と違い、持ちタイムなども平凡。


〇ベストタイム

1500m…4分25秒50



東谷(ひがしたに) 健吾(けんご)

高校から陸上競技を始めた初心者、1年。気が弱い。



脇中(わきなか) 健太(けんた)

山滋高校3年生で、陸上競技部主将。駆と同じく、強い山滋憧れており、再建を狙う。



田村(たむら) 龍一(りゅういち)

山滋高校2年。一見不真面目なヤンキーに見えるが、実は後輩の事も気にかけたり、結構いいやつ。


「はよざいまーす!!!」


早朝のグラウンドに、山滋高校陸上競技部の新入生の声が響く。



4月の朝はまだ滅法冷え込む。牛尾と東谷は震えていた。


「相変わらず、2人は目も合わせないな……」


昨日の帰り道、駆と牛尾の衝突をその目で見ていた東谷は怪訝な顔をして2人を見ている。



脇中が声をかける。

「よし!じゃあ始めるぞ。1年生は初めての練習だ。ウチは朝は長いジョグをやってるんだ。道がわからないだろうから、2,3年の後について走ってくれ。」


(駆)「はい!」

(牛尾)「……うっす。」


「ー今日から新入生も迎え、俺達の目標の都大路に向けて始動だ。よし、やるぞ!」


脇中の号令によって、朝練習が始まった。



山滋高校の朝練習のペースは、はっきり言って駆にとっては難なくこなせるものであった。


しかし、牛尾にとってそれは、限界に近いペースだった。



「はぁ……はぁ……ぜぇ……」


「おい、こんな練習で音を上げててどうすんだよ。」


練習後、駆が倒れ込む牛尾に声をかける。


「……ハッ!いいよな天才さんはよ……ぜぇ……。俺は……ぜぇ……あんたほど才能は無ぇからなぁ……ぜぇ……自分のペースで頑張ってんだよ。」



「お前のペースがどんなものかは知らないが、少なくとも今日の練習は全国優勝を目指すにはまだまだ甘すぎるペースだ。ましてや人数が少ないからお前にも走ってもらわなければならない。もっと強くなるように努力しろ。」

駆はそう言い捨てて、さらに追加の距離を走った。



「なんなんだよ……。俺なりに頑張って何が悪いんだよ。第一俺は全国制覇なんかしたことないし。あいつとは元が違いすぎるよ……。」

牛尾は、自らの感覚を押し付ける駆に対して憤りを感じていたー




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ