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IDH  作者: 家機雷
2/2

疑問

連投です。

「今日はテストを返すぞ」と言いながら授業を初めたのは、クラスの担任であるロードレット・A・ディンセントである。

  そして、「呼ばれた者から前に取りにこい」と言い名前を呼び始めた。

  そうなると学生とは不思議なもので一人が喋りだすと皆がさわぎだす。

「マジかよ。俺今回全然ダメだったんだよ。本当ヤベェよ」 「嘘付かないでよ。あんたいつもそんなこと言って、私より良い点取ってるじゃない」 「それはお前が悪いだけだろ。人が悪いみたいに言うなよ」 「なんですってぇ~」 と賑やかになっている中、一人だけ暗い顔をして考え込んでいる生徒がいる。

 『なんで皆自分の点数ばっかり気にして気付いてないの!!あいつの成績が変だって』と場違いなことを考えているのはアンリエッタ・フォン・メニエルである。

  彼女は半年前に編入してこの学園にやって来たのだが、最近ある男子生徒の成績がおかしいのにも関わらず誰一人としてそれを指摘せずあたかも当然のように振る舞っているのを見て、自分の考えが可笑しいのか、まわりがおかしいのか、この感情は恐怖なのか何なのか分からなくなってしまうが、直接本人に向かって「あんたはなんでそんな成績を取っているんだ」と、聞く訳にもいかず、ましてや「あいつ変だよね」などとまわりの者にも言えず自分一人で悶々と悩み続けてしまうという思考のどつぼにはまってしまっていた。

 また、今回彼女が疑問に思っている生徒は割とどこにでもいそうな成績である。

 ここで問題なのは成績がどうこうではなく、このクラスが成績優秀者が集めら れていることである。何故ならここは魔術学園だ通常教科の単元もあるにはあるが魔術教科の方が優先される。

 ということは、必然的に魔術的に圧倒的にアドバンテージのある貴族が多くいるのは仕方がないが、平民が全くいない訳ではなく魔術に高い適正を持っていない訳ではないが質的に見ても、やはり魔術教科だと劣ってしまうのだ。

  だがこの生徒は平民であり特に何か秀でている適正が有るわけでもないにも関わらず魔術の筆記等を除いた実技であってもトップ5には入っているのである。 ここで一般的な貴族とそうでない者の戦闘力差は単純計算で5倍である。確かに例外があると言えどその常識を破るには、何か1つでも高い適正を持っている必要がある。

 だが、この生徒にはそんなものはない。全く、これっぽっちも勝てる要素がないのである。

 そして、この不気味な成績を生徒はおろか先生ですら疑問に思っていないのだ。いや、正確に言うならば疑問に思っていないようだ。が、正しい。

 何故なら誰一人として彼の話題をあまりださないからだ。

 そんな不自然では有るが端から見れば正常な様に見える光景が作り出されているのだ。 だから彼女は、いやもしかしたらクラスの全員が、一人一人そんな風に考えてしまっているのかもしれない

 そして、そんな不自然では有るが表面上ででは日常的であるそんな日々から時間が経ち彼らは知り合って説明し合ってからこう言った。

 「だから私(お前)はあんた(俺)を調べようと思ったんだ(な)」と。

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