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チャッピーの日常

俺は飲んだくれの冒険者だ。


自慢じゃないが俺はこの町、いやこの国一番の冒険者だ。


LV72の剣士でSランクをもらっている。


ちなみにSランクとは、冒険者ランク外の1つで災害級の略だ。


なぜ災害級をもらったと言えば簡単な話LVがあまりにも高すぎて、逆に被害が増えてしまうからだ。


軽く剣を横に振るうだけで、前方を扇状に5メートルほど真空刃が飛び、振り下ろすと地面に大きなクレーターを作ってしまい、森の木々や畑や住宅などを壊滅的に破壊してしまうのでこんなランクをもらってしまった。


突きをすればいいだと? はははっw


直線状に真空刃が飛びましたがなにか?w


それだけじゃねえ、剣を鞘に仕舞うだけで周辺にすら切り裂いてしまう始末だ。


もうどうにかしてくれ・・・


だからよっぽどの大事か特殊なものじゃない限り俺に依頼が来ることがない。


そのため普段はギルドの酒場でエール片手に妻達の働く姿を見ているわけだ。


ちなみに、俺が普段座ってる席は総ミスリル製で食器すらミスリル、唯一フォークだけはオリハルコン製ときたもんだ。


その理由は簡単だ。


妻の尻や胸ばっかみる野郎が居ると、イラっとしてつい力が入ってしまい机やコップを破壊してしまい


妻に微笑みかけられるとムラっとして椅子やコップを破壊してしまい


妻に強引にナンパする野郎がいると、つい野郎の手首を握りつぶすからだ。


まあ最後のは、壊れても別にかまわねえな。


まあそんなわけで、普段はギルド酒場で目の前のじーさんと飲んだくれてるわけだが・・・


そもそもこうなっちまったのにはワケがある、まあ嫁が原因でもあるんだが。


遡ること、15年くらい前・・・




 「はい、チャッピーさんこれであなたも冒険者の仲間入りですよ・・ぶふっ」


っと噴出しながら、カードを渡してくる冒険者ギルドの受付嬢


ムスっとしながら「まあ名前と見た目が合わないので笑われてるのは慣れてるけどな」と答える俺ことチャッピー。


 「いいじゃないですか、かわいいですよちゃっぴーw」


それを聞いていた隣の受付嬢や冒険者が笑い出す始末


 「・・・まあ親が何でこんな名にしたかずっと疑問ではあるが、笑われるのは気にいらねえな」


っとぶっすとした顔で答える俺


 「いいじゃないですか、すぐ顔を覚えてもらえるでしょうから指名とか入りやすいですよ。


っとそういえば私の名前言ってませんでしたね、私はエフィーナと申しますまだ先日ギルド員になったばっかなので、初めての担当なんですよ。これから初心者同士よろしくお願いしますね。」


と、右手を差し出しながら答える受付嬢ことエフィーナ


握手を交わしながら


 「・・・腕が細いな、顔色も悪いし大丈夫なのか?」


 「・・・実は私虚弱体質でして、あまり動いたりできないので受付嬢になったんですよ。昔うちの父と母がギルド長と数名でパーティ組んで冒険者やっておりまして面識があったんですよ。で、父と母がなくなって困っていたところに、ギルド長に助けてもらったって感じでここにおりますね。」


 「大変だなエフィーナさんも」


 「エフィーナでいいですよ、その代わり私もちゃっぴーwと呼ばせてもらいますが」と笑い顔で答えるエフィーナ


 「っとなるとジョブとかどうしたんだ?俺は魔力ないから剣士くらいしかなかったけど」


 「私は神官になりましたね。母がハーフエルフだったので魔力はありましたし、神官って朝と夜にお祈りささげるだけで経験値が入るので病弱な私でもこつこつLV上げできますしね。LVも5にあがったおかげで何とか普通に生活できるくらいには体力つきましたし他の職は私には難しかったってのもありますしね。」


虚弱でもLVあげれば体力や力はつくが、そのためには経験値をかせがねばならない。またジョブにあった行動で経験値が入ったりするが、一度ジョブを選んだら変更もできない。


もちろんモンスターを倒すのが一番LV上げが早い方法ではあるが、その状態で町の外にでればモンスターどころか動物にすらやられるし病気にでもなったらことだ。


そのため町の外にでるには一定以上LVをあげないと



そうだな、まずは薬草採集とか安全そうな依頼から始めたらどうだ?」と俺が提案すると、「そうですね、無理せず地道にやっていきます」とエフィーナが答えた。


翌日から俺たちはギルドの初心者向け依頼を受けるようになった。意外なことに俺たちは相性が良かった。俺が森で薬草を見つけ、エフィーナが街で売る。エフィーナは薬草の知識が豊富で、どこにどんな薬草があるかも知っていた。彼女の父は薬師だったらしい。


ある日、いつものように森で薬草を採っているとゴブリンの群れに出くわした。「まずい!逃げろ!」と叫んだが時すでに遅し。囲まれてしまった。


「お前だけでも逃げろ!」とエフィーナに叫んだが、「私も戦います」と杖を取り出した。彼女の顔は真っ青になっていた。


覚悟を決めて剣を抜き放つと……あれ?なんだか軽いぞ?


次の瞬間、俺の一撃でゴブリン3匹がまとめて吹き飛んだ。エフィーナが目を丸くしていた。「今の何ですか?」


「いや、俺もよくわからないんだが……」


これが俺の異常な才能の目覚めだった。その後も依頼をこなしていくうちにどんどん強くなり、気づけば周りの冒険者たちが俺を見る目が変わっていた。


「あの男、ゴブリンキングを一撃で倒したらしいぜ」「オークの群れを一掃したとか」——噂が広まり始めた頃には、俺のレベルは急上昇していた。


そしてエフィーナとの関係も深まっていった。毎日一緒に依頼をこなし、夕暮れ時にはギルドの食堂で一杯飲む日々。ある日のことだった。


「チャッピーさん……私、あなたと一緒にいると安心するんです」彼女が顔を赤らめながら言った。


「俺も同じ気持ちだよ」そう返事をした瞬間、二人の間に光の粒子が舞い上がった。


「え?」二人同時に驚いた声を上げた。何か魔法が発動したようだったが、俺には魔力がないはずだ。


それが後の冒険者たちが「魂の契約」と呼ぶ現象だった。互いの能力が共有され、強化される特殊な結びつき。エフィーナの回復魔法が俺の体を包み込むと、俺の攻撃力がさらに上昇したのだ。


「チャッピーさん……私たちの力が共鳴してるみたい」


そこから俺たちは無敵となった。ダンジョン攻略、モンスター退治、危険な依頼も次々とこなしていった。しかし問題も起きていた。


俺の攻撃が強すぎたのだ。一撃で巨大なドラゴンを粉砕するのはいいが、その余波で周囲の地形まで変えてしまう始末。エフィーナを守るために魔力を解放すると、彼女の魔法の効果も倍増し、回復だけでなく怪我人の傷跡さえ消してしまうほどだった。


そして10年の月日が流れた頃——


「チャッピー・ストロングホールド。君は強すぎる。依頼を断り続けるなら別の対処法を考えなければならない」ギルド長が深刻な顔で告げた。


「どういう意味だ?」俺が問いただすと、


「君の力は災害並みだ。制御できなければ国家の脅威になりかねない」


それがSランク(災害級)の始まりだった。公式記録では災害扱いということにして、実質的に活動停止を命じられたようなものだ。


「ふざけるな!俺はただ—」


「分かっています」エフィーナが前に出て言った。「だからこそ新たな試練が必要なのです」


「試練?」俺たちは困惑した表情で聞いた。


「王都の北にある『封印の谷』に眠る古代の遺産。それを回収するのが新しい依頼です」


そこで俺は運命を変える出会いをするのだが——それはまた別の話だ。


「ところでチャッピー」エフィーナが突然話題を変えた。「あなたがいつも見ている方向に誰か気になる子がいるんでしょう?」


俺はドキッとしながらも平静を装った。「な、何のことだ?」


「毎日同じ時間にあのカウンターで働いている女の子、見てるじゃないですか」彼女はにっこり笑いながら言った。


「なっ……ち、違う!ただの休憩中だ!」


「そうですか?」エフィーナは俺の顔を覗き込んだ。「実は彼女もチャッピーさんのことをよく見てますよね?」


「おいおい冗談はよしてくれ」俺は必死に否定したが……


その夜、俺の秘密を知ってるのはエフィーナだけではないことを知る羽目になるのだった。そして彼女との関係が深まるにつれ、俺の能力も暴走気味になっていった。まるで恋心と魔力が連動しているかのように。


それが今に至るまでの俺たちの物語だ。エフィーナが俺の最初の妻であり、その後も彼女の魔法の力で新たな女性と魂の契約を結ぶことで俺はさらに強くなっていった。今では三股という噂もあるが……それはまた別の話。


今はただ、ギルドの酒場でエールを飲みながら彼女たちの働く姿を見ている。それが俺の幸せの形なのさ。


「おーい、チャッピーさん!またそんな顔して」エフィーナが小走りで近づいてきた。「依頼が来たわよ。王家の依頼だって」


「え?」俺は思わず立ち上がった。「久しぶりじゃないか」


「災害級のあなたにしか頼めないって言われてるわ」彼女はウインクした。「しかも報酬は特別よ。私たち全員が喜ぶもの」


俺はエールをぐいっと飲み干した。久しぶりの大仕事か。腕がなるぜ!


「で、依頼内容は?」


「それは明日詳しく説明するって。今日は準備のために休むようにとのことよ」


「了解した。じゃあ早速準備だな」


立ち上がりかけた瞬間、俺の椅子がガシャンと音を立てて倒れた。またやっちまった……


「まったく……力加減の訓練が必要ね」エフィーナは呆れた顔で言いながらも、どこか楽しそうだった。


「面目ねえ……」


これが俺の日常。災害級の冒険者チャッピーの物語だ。これからも続くんだろうな……多分。














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