表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

51/69

第43話 空の王者、四天王フレイヤ

東の砦に現れたのは、空を支配する魔王軍四天王フレイヤ。

圧倒的な空中戦を前に、達也はどう立ち向かうのか――。

最強同士の激突、開幕です。

東の砦前。

瓦礫と血の匂いが残る戦場で、達也とフレイヤは向かい合っていた。


フレイヤは空中に浮かび、巨大な翼をゆっくりと広げる。

その羽ばたき一つで、地面の砂と瓦礫が舞い上がった。


「英雄達也……」

低く、よく通る声。

「貴様がいる限り、魔王軍の進軍は阻まれる」


「そりゃ光栄だ」

達也は"セイラ"が用意してくれたアダマンタイトの刀を背負って軽く笑う。

「でもな、今日は通行止めだ」


次の瞬間――


フレイヤの姿が、消えた。


「っ!」


達也が踏み込み、真横へ跳ぶ。

直後、彼が立っていた地面が粉砕された。


――風。


いや、風刃だ。

視認不能の速度で放たれた斬撃が、地面を抉り取っていた。


「避けたか」

フレイヤは既に上空。

「だが、空を支配する我に地上の理は通じぬ」


翼が強く打ち鳴らされる。


――ゴォォォォッ!!


暴風が渦を巻き、達也の身体を宙へと引き上げようとする。


「重力操作か……面倒だな」


達也は空中で体勢を崩しながらも、刀を逆手に構えた。


「“幻日流剣技・地走”」


足元に瞬間的に力場を生成し、強引に地面へ叩き戻る。

同時に、地を蹴った。


「逃がすか!」


フレイヤが急上昇。

だが――


「遅い」


達也の姿が、消失。


次の瞬間、フレイヤの視界が歪んだ。


「――なっ!?」


背後。

いや、翼の付け根。


「“幻日流奥義・剣技断空”」


一閃。


空が裂けたような衝撃と共に、フレイヤの右翼が半分吹き飛ぶ。


「ぐっ……!!」


フレイヤは叫び、空中で大きく体勢を崩す。

血が空に散り、赤い雨となって降り注いだ。


「馬鹿な……

空中で、我に追いつくなど……!」


「追いついたんじゃない」

達也は淡々と言う。

「“先回りした”だけだ」


達也は落下しながら、刀を振り抜いた。


――幻日流剣技 連撃三連。


空気を踏み台にしたような不可解な動き。

斬撃は逃げ場を塞ぐようにフレイヤへ迫る。


「舐めるな、人間!!」


フレイヤは残る翼を大きく広げ、魔力を解放する。


――空が、暗転した。


「空王権限解放――

天嵐領域テンラン・ドミニオン


周囲数百メートルの空間が、フレイヤの支配下に置かれる。

風、気圧、浮力――すべてが敵となる。


達也の身体が、空中で縫い止められた。


「この領域では、我の許可なく動くことすら出来ぬ!」


無数の風刃が、四方八方から襲いかかる。


「……なるほど」

達也は不敵に笑った。

「四天王ってのは、伊達じゃないな」


――だが。


「悪いが」


達也の眼が、僅かに光った。


「その“領域”……

"セイラ"が解析済みなんでな」


ドン――!!


空間そのものが、軋んだ。


「なっ……!?」


達也の身体を縛っていた力が、力任せに引き裂かれる。


「馬鹿な!?

我の領域を、力で――!?」


「出来るさ」

達也は刀を構える。

「"セイラ"は優秀なんでな」


踏み込み。


「“幻日流剣技・真奥義”」


フレイヤの瞳が見開かれる。


「――日輪断界にちりんだんかい


一撃。


斬撃は音もなく走り、

フレイヤの魔力・翼・誇りを、一直線に断ち切った。


空から、巨体が落ちる。


轟音。


地面に叩きつけられ、フレイヤは動かなくなった。


達也は刀を納め、静かに呟く。


「……終わりだ」


空の四天王フレイヤ、討伐完了。

フレイヤ軍は撤退を始めた。


だが――

四天王はまだ3人いる。


由香里の身を案じながら、達也は東の砦を後にする。そして、地の王との戦いが由香里を待ち受けていた。

空の王者フレイヤ、ここに討伐。

しかし四天王は、まだ三人残っています。

次に立ちはだかるのは“地の王”。

そしてその戦場にいるのは――由香里。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ