第93話 謎解きは戦場で
いよいよ戦場での“謎解き”が始まります。
達也が感じた小さな違和感。その正体とは――。
そしてアガレストの罠により久美が暴走。
しかし絶体絶命の状況の中で、久美はついに“真の覚醒”へ。
英雄達の戦いは、ここから大きく動き出します。
「まず最初の違和感は封印した時」
「かすかだが違う人物の表情だった事」
「二つ目はお前が忠誠を誓っている事」
「お前が忠誠を誓うのはクソ女神だけ」
達也は謎解きを始めた。
「貴方の勘違いでは無いのですか?」
「そもそも状況証拠だけですね」
アガレストはあくまで違うと言う。
「さぁて次はお前かアガレスト」
「謎解きするのでは無かったのですか?」
「まぁ時間稼ぎかな。喋ってばかりだと疲れるしな。運動しとかないとな」
「相変わらずワガママですね」
「お宅のご主人様程では無いと思うが」
達也とアガレスト。時間稼ぎも同じ。
達也とアガレストが腹芸している間、紅音は周囲の索敵。"アデュー"と"リョウ"は魔力感知、トラップ感知、空間波動感知をしていた。
正樹と由香は静かに準備を完了していた
「達兄、アガレストを倒せば親玉も…」
久美は跳躍してアガレストを正視する
「この前の落とし前つけるわよ」
久美が猛然とアガレストに襲い掛かる
「…ふふふ。待っていましたよこの時を」
アガレストは一気に魔力を上げ右手の指を久美に向けて投げた。
久美は指輪を警戒して叩き落とした。
指輪に攻撃した瞬間、久美は黒い球体に包まれる。
「かかりましたね。実に貴方は素直だ」
黒い球体に包まれた久美は暫くして黒い球体から姿を現した。
「久美姉の様子がおかしい」
由香里は久美に向かって駆け寄る。
由香里近いた瞬間、久美から莫大なエネルギーが放出される。そのエネルギー流に弾き飛ばされる由香里。
「…エネルギーの暴走は成功ですね」
「さぁこの化け物を止められますかな」
アガレストは不適な笑みを浮かべる。
「正樹、由香。頼むぞ」
『"セイラ"後は秘匿回線で…』
由香が魔法陣を出現させ、正樹が作ったゲートで増幅、久美に向けて放つ。
暴走した久美はキューブに包まれ、暴走したエネルギーと共に抑え込む。
「…そんな用意を…やはり警戒すべきは貴方でしたか、磯崎達也。"英雄"よ」
キューブに包まれた久美は中で激しい攻撃を繰り返し外に出ようとしていた。
そしてキューブに亀裂が入る。
「まーくん、限界…」
「わかった。魔法陣解除して」
「バブルミスト発射。シールド展開」
正樹と由香は次の段階に移行する。
「無駄無駄。"英雄"が暴走しているのですよ。星一つ破壊するほどのエネルギーを止められる訳がない」
アガレストはありえないと思っていた
久美の莫大なエネルギーは全てのモノを薙ぎ払う様に荒れ狂っていた。
『"リョウ"今です。エネルギー吸収』
膨大なエネルギーは久美の中に吸収された。久美は悶え苦しみ悲鳴を上げる。
「そんな膨大なエネルギーを吸収したら体が内部から吹き飛びますよ」
アガレストは一瞬不安が過った。
『覚醒レベルMAX』
『エネルギー吸収率200%』
『エネルギー放出』
『くーにゃん。気合い入れろー!』
「わたしは全てを守るんだー!」
久美の体から膨大なエネルギーが放出される。しかし、暴走したエネルギーでは無い。久美が自ら放出した気のエネルギーなのだ。
久美は真の覚醒をした。
「バカな…そんな事があるはずが…」
アガレストは驚愕していた。
あるはずが無い事が起こったのだから。
これで大逆転だ…と由香里達は思った。
皆が久美の姿に釘付けだった。
その時…
次回…驚愕の真実が明らかになる。
第93話を読んでいただきありがとうございます。
暴走からの覚醒という大きな転換点になりました。
ですが物語はまだ終わりません。
最後に示唆された“驚愕の真実”とは何なのか。
次回、物語の核心に迫ります。




