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14 あったかいばしょ (白い子猫と人間)

 くりくりとした青い目の白い子猫は、まだら模様の兄弟と戯れて遊んでいた。

 てしてし、てしてしと前足をふりかぶって、えいやと兄弟の頭にパンチを繰り出す。そしてすぐにやり返されて、その拍子に驚いて後ろにすっ転んだ。

 すかさず兄弟が上から飛びかかってこようとして、届かなくて手前で落ちていった。白い子猫はそれなら自分が飛びかかり、上に乗ったがすぐにころりと横に落とされ、不満げににゃあと大きく鳴いた。



 母猫がみゃあと一つ鳴く。

 兄弟達が慌てて母猫の足元へと集まり、白い子猫も遅れて集団の中に入り込む。母猫は満足げに尾を大きく揺らした。

 向かう場所がどこか、子猫達はもう分かっている。けども先に行こうとすると母猫に怒られて首根っこを噛まれるからお利口についていく。

 ぐうぐう、きゅるきゅるとお腹が鳴く。

 早く早く、ねえ早く。と白い子猫は母猫を急かそうと足をにまとわりつく。と、白い子猫はあっけなく首根っこを噛まれて、そのまま運ばれてしまった。

 何をしているんだと、兄弟達が手を出してくる。白い子猫は怒られているから何も出来ずにぶらぶらとされるがまま。けども歩かなくて良いから、白い子猫はむしろ楽々としていた。

 気づけばあっとう間にいつもの場所。母猫にようやく離された白い子猫は、先程まで手を出してきた兄弟達へと仕返しを開始する。まるで団子のようになりながら遊んでいれば、ようやくいつもの人間がやってきた。


「あらまぁ、今日も元気だこと」


 何を言っているのは、白い子猫は分からない。けども、この人間がとても優しいことだけは分かっていた。

 人間はいつもおいしいご飯を用意してくれている。母猫の分はもちろん、兄弟達の分まで。置かれた瞬間に兄弟達がご飯に飛びかかる。少し遅れて白い子猫も食べ始め、最後に母猫がゆっくりと食べ始める。

 兄弟達は我先にと、そして取られまいと一心不乱に食べている。しかし白い子猫はある程度食べ終わると、兄弟達の輪から離れて人間の足元へと駆け寄った。ちっちゃな爪を出してえいやえいやとよじ登り、白い子猫は目的の人間の膝の上へと飛び乗った。

 母猫がまたあんたは、と言わんばかりに顔を上げる。きっとまた後で怒られるだろうが仕方がない。

 白い子猫にとって、この場所は母猫の次に居心地が良い場所だからだ。

 柔らかく温かな手が包み込むように優しく撫でてくる。この気持ちよさに白い子猫はもう微睡みの中に誘われてしまっていた。

母に連れられ、兄弟達と今日もご飯を食べに行く。大きな家にいる人間は、いつもおいしいご飯を用意し待っていた。けれどもその子はご飯をそこそこに、人間の膝へ一番乗りに飛び乗るのだ。母から怒られるけれども、やっぱりここが温かくて母の次に、居心地が良いのだ。

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