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②長生きなんかしたくない魔女、溜息まじりに時を止める  作者: 志に異議アリ


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9/10

そばにいたい



ルナの瞳が、戦いの余韻に濡れて光る。


その視線の先、ルアンは静かに立っていた。



「……もう行く」



無言で差し出す手を、ルナは掴もうとしなかった。


掴みたくなかった……

また私から去るつもりだ。


こんな時にこそ私は魔法を使って時を止めることもでき……


だが、それは自分が自分を許せなくなるのはわかっていた……


 

彼の瞳には確かな温もりが宿るが、同時に離れる覚悟も光っていた。


「お前のことは、大事に思っている。


だが、孤独を好む俺は――お前の側にはいられない」


ルナの胸がきゅうと痛む。


それでも、彼の言葉には優しさがあった。


「何かあれば――俺は必ず助ける。お前を傷つけはしない」



ルアンは一歩近づき、無言のままルナの頬にそっと唇を寄せた。


ほんの短い瞬間の、優しいキス……


ルナはルアンの背に震えながら両手をまわす……



それは言葉よりも雄弁に、彼の気持ちを伝えていた。



短い沈黙の後、彼は離れる。


風に消えるその背中を、ルナは見つめながら心の奥でつぶやいた。


「……ルアン」


その名を呼ぶ声は、孤独に閉ざされた心をそっと揺らすように、震えていた。




大丈夫。

私を想うルアンの為に……ルナは一歩前に進む。


彼がそばにいなくとも、魔女として、そして自分として――立ち向かうために。


夜空に浮かぶ月が、静かに微笑んでいるかのようだった。



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