雪のように白い天使
なに不自由のない生活...それはまるで楽園のようだった。
食堂に入ると、私たち以外は既にそれぞれの席に着いていた。出入り口から一番遠い自分の席へと急ぎ足で向い、立ち止まって姿勢を正す。
「みなさん、遅れてすみません。」
私は、謝罪の言葉を言い着席した。
「天使様、それでは食事の挨拶をお願いします。」
マリンはそう言い、十字架を私に渡す。
「命を頂くことに感謝します。ありがとう。」
私は、十字架を胸の前に持ってきて手を添える。そして、目を閉じた。それに続いて、全員も胸に手をあてて目をつぶる。いつものように食事に感謝したあと、私たちは食事を食べ始めた。
今日の料理は、オムライスだった。ふわとろで絶品だった。それは、みな同じことを思っているらしく美味しそうに頬張っていて微笑ましかった。
そのあと、お祈りを捧げに教会へと行った。
「子羊たちよ、みな待っていたぞ。」
教会に入るやいなや教祖様の声が教会内に響いた。
「すみません。」
「気にすることはない。ただ、いつもより来るのが少し遅かっただけだ。」
確かに、5分位遅かったなと思う。が、お祈りまでにはまだ少し時間があったので、今朝気になったことを聞いてみた。
お読み頂いてありがとうございます。本作品はどうでしたでしょうか。
教祖様はなぜ子羊と呼ぶのでしょうか。悪夢のことを知っていたのはなぜでしょうか。