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深紅の氷雨  作者: えねこ
楽園のふりした残酷な世界
6/11

雪のように白い天使

なに不自由のない生活...それはまるで楽園のようだった。

(コンコンコン)

ノックする音が聞こえた。

「朝食のご用意が出来ました。」

ドア越しに、私と同い年の少女の声が響いた。それに、翠はあまり間を開けずに返答する。

「分かりました。では、10分後に食事をするとお伝えください。」

そう言うと、ドアから私の方に視線を移す。

「身支度をしましょうか。こちらへどうぞ。」

そう言うと、私を化粧台に誘導して座らせる。鏡には、翠の緑色の瞳がほほえみを浮かべていた。そして、ぼさぼさの髪の私が居た。翠は、腰まで伸びた白髪に櫛を入れる。整ったストレートヘアにくろいベールをふわりとのせて、それから修道服を身にまとわせる。

「さあ、行きましょうか。」

翠はそう言いながら、部屋のドアを開く。

 そのあと、薄暗い廊下を進み教祖様に挨拶しに、教会へ行く。

 教会に入ると、朝日が淡い光でステンドグラスを照らし、パイプオルガンは、重圧低音であり、それでいてどこか悲しげな音色を奏でていた。なんとも言えない神秘的な雰囲気である。

「おはようございます。子羊たちに神の御加護があらんことを」

こちらに、気づいた教祖はゆったりとした笑みを浮かべて挨拶をする。紫の瞳で銀髪ウルフカットの彼は修道者にはとても見えないが、立派な教祖様である。

『おはようございます。』

それに続いて、ミサを挙げていたシスターたちが丁寧に挨拶をする。

『おはようございます。』

私と翠もそれに続く。

「哀れな子羊よ、今朝も悪夢にうなされていたらしいですね。」

「はい、ご心配ありがとうございます。」

私は、悪夢を引きずっていてはだめだと気を引き締める。



お読み頂いてありがとうございます。本作品はどうでしたでしょうか。


 まだまだ楽園で平和なストーリですが、今後ともに少女や翠のことを見守って頂けたら幸いです。

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