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第一話 結論から言うのは頭の良さの証。
俺の名はキース•アルフレッド。
結論から言おう、俺は天才だ。
特にこれといったこともないような愛情深い親から生まれたが、3歳の時には四則演算を可能としていたし、幼稚園の頃もかけっこでは負けたことが無かった。
中学のときだって座学では常に一位。王都で開かれた、全国から集まった選りすぐりの天才たちが集まる魔術大会、武術大会を両方優勝した。
大人になった今でも王国騎士団の騎士団長として、王国を守り続けている。先の戦役では絶望的な戦力差を覆し、敵軍を粉砕。王国を勝利に導き、英雄視すらされている。勲章をもらった数はもう覚えてすらいない。興味はないが、玉座に座ろうと思えば簡単に実行できるだろう。
そう。先ほど述べた通り、俺は天才だ。「十で神童十五で才子二十すぎればただの人」ということわざがあるが、俺だけはそれに当てはまらない。 子供の時から、今に至るまで常に天才だった。
だから、そんな天才である俺が、こんなことになるなんて、思いもしなかったんだ……