29. (景、曽、阿、藤、柊、光、三、大、田、鳥、六、慎)に9号のチョコレートケーキあげたいです(怪異の掃除人)
曽根崎「……と、いうわけで、チョコレートケーキを貰ったので切り分けてみた」
景清「うわああケーキだ! ありがとうございます!! わー、美味しそう。一切れで終わるのが勿体無いぐらいだ」
阿蘇「分かる。本当はワンホールで欲しいよな」
景清「そ、そこまでではないかもですが……」
藤田「阿蘇めちゃくちゃ食うもんなー。でもだから筋肉つくんだよな、クソッ」
阿蘇「悔しがるぐらいならお前ももっと食えよ」
藤田「食ってるつもりなんですけどね」
曽根崎「はい、柊ちゃん。君の分だぞ」
柊「ヤダ、気が利くじゃない! 明日は槍が降るかしら!」
曽根崎「大袈裟だな。ほら、光坂さんにも持っていってやってくれ」
柊「!?」
曽根崎「なんだよ」
柊「ぼぼぼぼぼボクが!!? そんな大役を!!!??」
曽根崎「いや、手伝えって意味だよ。深い意味は無い」
柊「ちょ、ちょっとアンタ! 佳乃の分ならもっと大きく切り分けなさいよ! あの子がこんな量で足りるわけないしょ!!」
曽根崎「もー、一気に面倒くさくなった。頼むんじゃなかった」
光坂「先生、手伝いましょうか?」
曽根崎「それだと本末転倒なんだがな。まあ持って行ってくれ、君の分だ」
光坂「ありがとうございます。柊ちゃん、一緒に食べよー!」
柊「ぴゃー!」
景清「……柊ちゃん、光坂さんが絡むと一気に音が出るオモチャみたいになりますね」
曽根崎「仕方ない、彼女は彼女で思うところがあるんだ。……で、君は何をしに来た」
景清「あ、田中さんの分をいただきに来ました」
曽根崎「配給は直接本人が来ないと無効だと伝えてくれ」
田中「ちょっとちょっと何だい! 少しは老体を労ってくれてもいいじゃあないか!」
景清「来ちゃった」
曽根崎「ようこそお越しくださいました。ではジイさんには、この飾りミントを……」
田中「ケーキくれよ!」
六屋「田中さん、あまり怒ると血圧が上がりますよ。曽根崎君、私にも一皿いただけないか」
曽根崎「勿論構いませんよ。どうぞ」
六屋「ありがとう。いやぁ、腹回りは気になるが、どうしても甘いものだけはやめられなくてねぇ」
烏丸「一皿だけですよ、ロックさんん……」
六屋「うわーっ!!」
烏丸「よもやこの間の健康診断結果を見ていないとは仰らないでしょう……。一秒でも健康に長生きしたいならもっと適度な運動を取り入れてですねぇ……」
六屋「ひ、ひぃ」
景清「わー、烏丸先生がちゃんと喋ってる……」
曽根崎「あの人、気に入った人と患者とみなした相手にはちゃんと喋るからな」
景清「ああ、なるほど」
三条「おーい、景清! 来たぞー!」
大江「お、お邪魔します!」
景清「あ、いらっしゃい! 二人の分も取り分けてるよー!」
三条「ありがとな! はい、大江ちゃん!」
大江「あ、ありがとうございます……! わあ、すごく綺麗な断面」
三条「いい目の付け所してるなぁ!」
曽根崎「切ったのは藤田君だからな、断面がプロ並みに綺麗」
藤田「オレが丹精込めて切りました」
景清「生産者みたいなこと言う」
景清「シンジー、チョコケーキ食べる?」
慎司「あ? チョコケーキ? んなモンいつのまに買ったんだよ」
景清「なんか不思議な力で冷蔵庫に顕現してた」
慎司「そんな神みてぇなノリのケーキ、食っても大丈夫なのか」
景清「美味しかったよ」
慎司「食ったのかよ。うわ、よく見りゃちょっと欠けてる」
景清「一つしかなかったからさ、毒味も兼ねて少しだけ分けてもらおうと思って」
慎司「よくわかんねぇものにライトに踏み込むんじゃねぇ」
景清「慎司に言われても説得力無い」
慎司「いただきます」
景清「そんで食うんだね」
慎司「もしゃもしゃ」
景清「……」
慎司「もしゃもしゃ」
景清「……」
慎司「……」
景清「……」
慎司「……なんだよ。見んなよ。食い辛いだろ」
景清「美味しそうだなって」
慎司「……」
景清「……」
慎司「……その、あと二口ぐらいなら、分けてやらないでもない」
景清「わぁい」




